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噴火前後の様子と降灰堆積範囲の分析図を公開

JAXA、噴火した御嶽山を衛星「だいち2号」で撮影

2014年09月30日 20時27分更新

文● 花茂未来

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御嶽山山頂付近の画像。左は噴火後で右は噴火前。黄色い○で囲んだ部分には、噴火前にはなかった窪地が認められる(画像:JAXAプレスリリース「だいち2号による御嶽山の緊急観測結果の提供について」より引用)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月30日、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)が、噴火した御嶽山の緊急観測を実施し、噴火により発生したくぼみや降灰堆積の様子を捉えたと発表した。

 なお、観測は火山噴火予知連絡会(事務局:気象庁)及び内閣府(防災担当)からの要請により実施し、取得したデータを提供済み。

 だいち2号は、今年5月に打ち上げた観測衛星で、搭載するLバンド合成開口レーダー(PALSAR-2)を使用して御嶽山を撮影。レーダーは1.2GHz帯という波長が長い電波を用いるため、噴煙を透過して火口の様子を捉えることができる。そして、噴火後の画像で、長さ210メートル、幅70メートルほどのくぼみが出来ている様子を捉えており、これが新たに形成された噴出口であると予想している。

 また、噴火前後の画像から、変化した部分を抽出したものも公開した。変化したところは紫に色づけしており、この部分が降灰堆積範囲となる。JAXAでは「衛星画像においても御嶽山山頂の火口の周辺に降灰堆積が多く分布することが推察されます」としている。

 また、引き続き防災関連機関と連携しながら、御嶽山の観測を継続する計画とのこと。

御嶽山山頂の降灰堆積の分析図(画像:JAXAプレスリリース「だいち2号による御嶽山の緊急観測結果の提供について」より引用)

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