このページの本文へ

開発者が理解しておくべきiOS 8の5つの新機能

2014年09月26日 16時00分更新

文● Lauren Orsini via ReadWrite

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

すぐにアプリをアップデートしよう。

MTE5NDg0MDYyMzQ4MzE0MTI3_0

アップルのiOS 8が、iPhone 6(6 plusも含む)の販売開始数日前に、ようやくお目見えした。

開発者達は6月からiOS 8にアクセスすることが可能になっていて、新機能を調べたり、アプリを試してみて、どんな変化があったか確認する事ができた。まだ試していない開発者のために、iOS 8で作業すると出会うであろう、いくつかの大きな変化を紹介しよう。

適応型ユーザーインターフェース

ユーザーインターフェースについての考え方を変えるべき時が来た。

iOS 7とそれ以前のバージョンにおいて開発者は、ランドスケープ(水平)とポートレイト(垂直)画面といった、ユーザーがアプリを使用する際の画面表示の違いを考慮する必要があった。iOS 8では、アップルのdeveloper suite Xcodeに含まれるAuto Layoutがこの問題を軽減してくれる。それを導入すれば、アプリを画面にフィットさせることが簡単になるというわけだ。

Big Nerd RanchのiOSチーム・マネージャー兼インストラクターのステップ・クリストファーは、アップルはアプリのデザインに対する開発者の考え方を完全に変えようとしていると言う。「アップルはもはや、開発者がスクリーン・モードについて考えなくてもいいようにしようとしています」と彼はデモで述べた。「大まかなサイズを指定すれば、デバイス画面の方向・配置が最適化されることを目指しています」。

クリストファーは近い将来、Auto Layoutが唯一か、少なくともアップル製品向けアプリをデザインする最もポピュラーな方法になると考えている。「もしAuto Layoutを使用していないなら、すぐに取り掛かるべきだ」と彼は述べている。

状況依存

アップル・ユーザーは、よりスマートなデバイスを求めている。時間に応じてアプリの明度を自動調節する日中モードと夜間モードもその一つだ。

ユーザーは、より多くのアプリが位置情報を要求してくることにも気づくだろう。もうすでにその傾向にあるが、iOS 8では位置情報機能の実装がより簡単になるので、この傾向は更に加速するだろう。

iOS 8の新機能によって、動作についても状況依存が可能になる。アップルの最新デバイスには高度と動作を感知するセンサーが搭載されており、どのアプリ開発者も利用したいと考えている。新しいアプリ、あるいはiOS 8用にアップデートされたアプリでは、ユーザーが歩行中か運転中かを判別し、異なるディスプレイを表示する、といったことが可能になるかもしれない。

拡張機能

アップルは単に4,000の新しい開発者用APIをリリースしただけではない。iOS 8では、アプリ全般でAPIが容易に活用できるようになった。

APIのおかげで開発者は、アプリに機能を一から開発せずに機能を追加することができる。しかしながら、これまではアプリを実際にテストするのは難しかった。開発者はiOS 8上でアプリの挙動を確認できるが、ハードウェアそのものがなかったのだ。

そんな中、アップルがついに新型iPhoneをリリースした。これでやっとiOS 8を搭載するiPhone実機でAPIのテストがスムーズに行えるようになるだろう。

これまでのやり方を変える

Notification CenterはiOS 8のアプリにとって、より大きな役割を果たすことになるだろう。多くの開発者が、異なるアプリの通知を表示させることができる機能を利用しようとするはずだ。

開発者達の一部は、アップルが「Today Extensions」と呼ぶ新たな通知機能を「ウィジェット」と呼んでいる。アプリの機能がアプリ外で利用できるようになったからだ。

Big Nerd Ranchのソフトウェア開発者、ザック・ウォルドウスキーの実演を見るとアプリに拡張機能を実装することは非常に簡単に見える。Xcodeを開き、「Application Extension」をクリックして、それをアプリに追加するだけというシンプルさだ。

Swift

iOS 8を語る際にアップルが開発したSwiftに触れないわけにはいかない。

World Wide Developer’s Conferenceで披露されたSwiftは、Objective-Cよりも簡単に使うことができ、それでいてObjective-Cとの互換性を持つ。アップルは、より簡単な言語によって、より多くの開発者が、iOS 8向けのアプリを開発することに期待している。

Swiftは最近バージョン1.0にアップグレードされ、ベータ版から正式版になった。アプリ・ストアでは、一部もしくは多くをSwiftで書かれたアプリが見られるようになった。この傾向と新たなデバイスの登場によって、開発者はSwiftを試してみようという気になるだろう。

トップ画像提供:Global Panorama

Lauren Orsini
[原文]


※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら


週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中