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第1号ユーザーは電通!既存DBに比べて処理時間で3倍の差

初期・月額0円のプランも!「Yahoo!ビッグデータインサイト」開始

2014年09月25日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 IDCフロンティアは、ヤフーのクラウド型のビッグデータ分析基盤ソリューションである「Yahoo!ビッグデータインサイト」を、9月25日より提供開始する。

 Yahoo!ビッグデータインサイトは米トレジャーデータのクラウド型データマネージメントサービス(DMS)を採用。IDCフロンティアのクラウドサービスとストレージをインフラ基盤に、Hadoopなどの分散処理システムを組み合わせたデータ分析エンジンを構築した。

Yahoo!ビッグデータインサイトのサービス構成

 IDCフロンティアのインフラを用いるYahoo!ビッグデータインサイトでは、データが国内のデータセンターに保存されるため、国外持ち出し不可の機密データも安心して蓄積できる。別途、プライベートコネクトの契約を結ぶことで、インターネットでのSSL通信ではなく、閉域網での接続が可能。オンプレミスやプライベートクラウドとの接続も可能で、高いセキュリティを確保できる。

 サービスは、データの保存やロード、分析、出力までをオールインワン化されているのが特徴。企業内のデータソースをfluentdやtd-agent、バルクアップローダーなどにより、JSON形式でアップロードし、クラウドストレージに保存。あとはAPI経由で分析エンジンにロードし、出力されたデータをユーザーのBIツールなどで可視化・分析できる。収集したデータは、事前のテーブル定義なしに保管可能となっている。

 インフラ構築や維持管理の専任のエンジニアなども不要で、クラウド型で必要な時にWebブラウザ経由やAPI操作で利用でき、データ収集から保管、分析を高速かつ容易に行うことができる。これにより、インフラの容量制限で蓄積できなかった大量のデータや、利用せずに破棄されていたデータなども新たに活用でき、数千万から数千億件のデータソースを利用して分析や予測などを行なうことが可能になる。IDCフロンティアにおいて、13億件のレコードを処理させたところ、Yahoo!ビッグデータインサイトの方が、MySQLで比べて処理時間で3倍の差が出たという。

 基本サービスは、レコード数、分析のために利用可能なコア数(専用/バースト)、クエリ数などにより3種類を用意。1億5000万レコード、60クエリ/月まで月額料金なしで使える「スタータープラン」(商用利用は不可)のほか、150億レコード、専用8コア/バースト32コアで35万3000円/月の「スタンダードプラン」、600億レコード、専用16コア/バースト64コアで85万6000円/月の「プレミアムプラン」が用意されている。すべてのプランで利用ユーザー数は無制限。プレミアムプランでは、同時3クエリのアドホック解析エンジンのTQA(Treasure Query Accelerator)が利用できる。なお、料金はすべて税抜。

Yahoo!ビッグデータインサイトのサービスプラン

 その他、レコード数150億件が5万3500円/月、分析コア(専用8コア/バースト32コア)が25万6800円、TQA同時2クエリが25万6800円で、追加オプションとして用意されており、組み合わせることで、無駄のないビッグデータ利用が可能になる。

 なお、Yahoo!ビッグデータインサイトは、第1号ユーザーとして電通での導入が決定している。

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