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インテルから女性向け高級スマート・ブレスレット「MICA」が登場

2014年09月20日 16時00分更新

文● Selena Larson via ReadWrite

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テクノロジーとファッションの融合を目指す

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今思わぬ会社が高級ファッションに乗り出している。

半導体大手のインテルはウェアラブル端末をより魅力的にしたいと考えている。スタイリッシュでファッショニスタ達の望みに叶うウェアラブル端末を世に送り出すことはまだ難しく、限られた成功例しか存在していない。

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ファッション・ハウスのOpening Ceremonyと提携し、インテルは「MICA(My Intelligent Communication Accessory)」と呼ばれるテクノロジーとファッションに明るい人を対象とした高級ブレスレットを開発した。

インテルが作ったこのスマート・ブレスレットは、現在買うことの出来るスマートウォッチやジュエリーとは違って高額で高級だ。予定されている価格は1000ドル弱で、お洒落なデザインと共に天然石や14カラットの金、白か黒から選べる蛇皮があしらわれている。スタイルを優先しながらもスマートなデバイスを持ち歩きたい女性の高所得消費者市場をターゲットとしている。

「身に着けるものはすべて自分の自己表現の一部です」とインテルのニュー・デバイス・グループでビジネス・デベロップメントのディレクターを務めるサンドラ・ロペスは話す。「テクノロジーをただ腕にはめればいいわけではありません。見た目と機能が両立していることが重要なのです」

これまでのスマート・ジュエリーと同様、MICAはテキストやミーティング・アラートを含む通知を受信可能で、カーブされた1.6インチの画面は手首の内側に位置するようになっており、他人には黒曜石、虎眼石、真珠やラピスなどの高級な宝石にしか見えない。

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インテルは今もサードパーティーのアプリ開発者と協議中であるため、最終的な機能は公表できないとしている。しかし少なくとも発表済みのSMS機能以上に総合的な機能を搭載して11月から市販される予定だ。

MICAはデータ専用端末として発売され、音声や通話の機能はない。ローンチ当初はAT&Tから独占的に発売される。

MICAはスタンドアローン端末だ。専用のSIMカードと3G通信機能を利用し、電話とは独立して通知を受信することが可能となる。充電はマイクロUSBとインテルの無線充電技術に対応している。まだ電池寿命に関する情報は開示されていないが、一日一回以上の充電が必要だとすると商品としての魅力は激減してしまうだろう。

綺麗だが、価値はあるのか?

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MICAは間違いなく魅力的なジュエリーだ。私は以前から今のウェアラブル端末がどれも野暮ったく、腕にはめたいものがないことを残念に思ってきた。私の骨格には大きすぎたり、ウェアラブルとされながらもスマートフォンにリストバンドを付けただけの端末だったりとどれもピンと来るものが存在しなかった。

私も決してファッション意識がそれほど高いとは言えないかも知れないが、洋服とアクセサリーを合わせたい気持ちは大いにある。

MICAはホワイトとブラックの2色展開なので洋服との相性はいい。また女性向けにデザインされているので、私の腕にも心地よくフィットしてくれる。

問題がないわけではない。MICAは現在、腕周り6.7インチの1サイズしか提供されていない。私の実機体験でいうと、このサイズは決して大きいほうではない。インテルの広告のモデルほどではないが、私の腕は細いほうだとは思う。そんな私ですらMICAの位置を調節したり、手首にまわすには苦労したのだ。

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ロペスはインテルの工業デザイン・チームが女性の平均的な腕の太さを考慮してこのサイズを決めたと話している。確かにジュエリーの世界ではワンサイズしか発売されない商品も多いかもしれないが、テクノロジーの世界ではこの限りではない。

時計メーカーも複数サイズを作るべきで(アップルありがとう!)、数百ドルもの大金を払う消費者にもっと合わせるべきだろう。ウェアラブルを現在検討しているファッション・デザイナーには、男女の腕の太さには違いがあることを改めて認識してほしい。

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MICAは大衆向けの商品ではない。しかし1000ドルもの大金をスマート・ジュエリーに使ってみたいと思える女性にとって、MICAは悪い選択肢ではないかもしれない(もちろん電池寿命やアプリの使い勝手などが前提だ)。しかし一般的な消費者でスマートフォンと同等の機能だけをウェアラブルに求める人には、この1世代目にあたるファッション・コミュニケーション・アクセサリーはお勧めできない。

ちなみにMICAを気に入ったファッショニスタ達は今年の冬、バーニーズ・ニューヨークでこの商品を実際に手に入れることができる。

写真提供:
モデル写真:Intel
その他:Selena Larson and Owen Thomas

Selena Larson
[原文]


※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら


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