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日本で発売決定! 4K/60pで撮れるパナソニック「HC-X1000」

2014年09月11日 14時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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「HC-X1000」

「HC-X1000」

 YouTubeは4年ほど前から4K動画に対応しているが、今年の7月には(数ヵ月以内に)60pの動画をサポートすることがアナウンスされ話題になった。30pの2倍のフレームレートとなる60pのサンプル映像はとてもなめらかで、ネットでは驚嘆する声が多く上がった。

 薄型テレビでは当たり前の技術ではあるが、そう遠くない将来にはオンライン動画においても4Kと60pは注目されるキーワードとなりそうだ。

 そんな中、パナソニックから4K/60pの撮影に対応した業務用・ハイアマチュア向けビデオカメラ「HC-X1000」が日本で正式発表された。10月23日発売予定で、予想実売価格は37万円前後となる。なお、海外では「IFA 2014」に合わせてすでに発表済みだ。

本体中央部は電源を入れると青く光る。そして、録画中は赤色に変わる

設定で4K/60pの選択が可能

設定で4K/60pの選択が可能

 3840×2160画素で59.94p/50p/29.97p/25p/23.98pでの記録が可能なほか、4096×2160画素で24p(シネマモード)の撮影も可能。撮像素子は1/2.3型MOSセンサーで、有効画素数は829万(3840×2160)/885万(4096×2160)となる。

標準でレンズカバーを装備。レバー操作でフードが開閉する

標準でレンズカバーを装備。レバー操作でフードが開閉する

グリップ手前に電源レバーと録画ボタンを装備。その上にズームレバーがある

グリップ手前に電源レバーと録画ボタンを装備。その上にズームレバーがある

本体前方上部にマイクを搭載。業務用機材としては必須のXLR音声入力端子を装備する。中央の非常ボタンのようなものは、カバーに覆われた録画ボタン。カバーをスライドすることで押すことができる

本体前方上部にマイクを搭載。業務用機材としては必須のXLR音声入力端子を装備する。中央の非常ボタンのようなものは、カバーに覆われた録画ボタン。カバーをスライドすることで押すことができる

モニターがない――と思いきや、横方向に引き出す形で使用可能。もちろん縦方向に回転する。3.5型(115万画素)でタッチ操作にも対応

本体背面にはHDMI端子とUSB 3.0端子を装備する。バッテリーには残量チェッカーがついている

本体背面にはHDMI端子とUSB 3.0端子を装備する。バッテリーには残量チェッカーがついている

 現在、4K/60pの撮影が可能なハイアマチュア向け製品としては、ソニーから「FDR-AX1 」が発売中だが、その大きな違いは記録媒体と記録フォーマット。

 FDR-AX1はちょっと独特で、「XQD」というメモリーカードに「XAVC S」というフォーマットで記録する。

 一方、HC-X1000はSDメモリーカードにMP4、またはMOV(後日ファームウェアアップデートで対応)の形式で記録できるので、汎用性が高い。

 ただし、4Kで記録する場合、UHS-Iのスピードクラス 3という高速転送(最低保証速度30MB/s)に対応しているSDメモリーカードが必要となる。(UHS-Iではない)通常のSDメモリーカードと比べると価格は2倍以上となるが、将来的には価格がこなれていく可能性が高い。

SDメモリーカードスロットは2つあり、その動作を設定で選択できる

 SDメモリーカードスロットは2つ搭載しており、同時記録やスイッチ記録が可能。さらに、フルHDでの記録になるが、録画のオン/オフに連動した記録をスロット1で行ないながら、スロット2は常に記録状態にしておくことも可能。後でシーンを撮り損ねた、と言う場合もスロット2のメモリーカードからシーンを抽出できる。

反対側の側面後方にもXLR音声入力端子を装備。その下のカバー内にはヘッドフォン端子やアナログ映像/音声出力などがある

反対側の側面後方にもXLR音声入力端子を装備。その下のカバー内にはヘッドフォン端子やアナログ映像/音声出力などがある

 同社はミラーレス一眼カメラ「LUMIX GH4」で4K動画記録を実現しているが、本機のアドバンテージは60p記録が可能なこととAF速度だ。AF速度はズームポジション全域でほぼ2倍の合焦速度を実現している。

このような真っ暗な環境の中でも……

このような真っ暗な環境の中でも……

赤外線撮影と赤外線ライトを「オン」にすれば(モノクロで)撮影可能

 レンズは光学20倍の「ライカディコマーレンズ」を採用。F値はF1.8~3.6となっている。レンズ群を4つに分けて別々に駆動させる「4ドライブレンズシステム」により小型化を実現してる。

 また、0ルクスの暗闇でも撮影が可能な「ナイトモード」も搭載。夜行性の動物撮影などに使えそうだ。

 本機はハイアマチュア向けであり、外観からしてとても操作が難しそうに見えるが、撮影環境に合わせてモードを自動選択してくれる「iAモード」や、無線LANによるスマートフォンからのリモート操作など、LUMIXで搭載されているような気軽に使える機能も実装している。カメラに詳しくなくても撮影は可能だ。

 冒頭でも書いたとおり、今後4K/60pの再生環境がネットでも民生用映像機器でも当たり前となってくる。2015年春に引退予定の寝台特急「トワイライトエクスプレス」のように、今しか撮れないものをより高画質で残しておきたいという欲求には十分見合う製品だと思う。

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