20nmを飛ばして次は16nmに
GM206コアがあるとすれば、これが同社の28nm世代の打ち止めで、これに続く製品はTSMCの16nm FinFETを使った製品になる予定だ。その最初のものが、GM200の作り直し品になる予定で、そのコード名がGM200のままなのか、GM300なのかは現状はっきりしない。
GM300では、現在のMaxwell(あるいはMaxwell 2.0というべきか)のボトルネックにも手が入ると思われ、その意味ではMaxwell 3.0相当というべきかもしれない。これに続き、GM204の後継なども16nmに移行することになるというのが「現在の計画」である。
思わせぶりな書きかたをしたのは、連載261回で指摘した通り、TSMCの16nm FinFETの量産がいつ始まるかである。TSMCは今のところARMのCortex-A50チップ以外についてテープアウトを明らかにしておらず、NVIDIAがもうテープアウトをしたかどうかははっきりしない。
ただ普通に考えると、テープアウト→試作評価→場合によってはマスク修正→量産の流れは半年はかかるので、もし来年第1四半期中に量産を開始させようとしたら、すでにテープアウトしていないと間に合わない。それを考えると、早くて来年の第2四半期あたりで、おそらく6月のCOMPUTEXあたりのタイミングになるであろう。
しかし、16nmでFinFETが製造できるというのと、それが使いものになるというのは別の話であり、インテルですら14nm FinFETでずいぶん苦戦したことを考えると、COMPUTEXの時に量産品が出てくるというのはやや楽観的に過ぎる気がする。
個人的にはCOMPUTEXの時にMaxwell 3.0のサンプルボードが展示されていれば御の字ではないかと思うのだが、そうなるとまだ当分は28nmプロセスのまま戦うことになり、商品構成上どうだろう? という気はしなくもない。このあたりの展望が、GeForce GTX 970/980の出荷時に多少なりともNVIDIAから示されればもう少し見通しがよくなるであろう。
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