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あの“黒霧島”の酒粕が九州地域の電力に

霧島酒造、「サツマイモ発電」で年1億5000万円の売電

2014年09月01日 19時42分更新

文● 行正和義

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リサイクルプラントとサツマイモ畑

 芋焼酎「黒霧島」などで知られる宮崎県の霧島酒造は8月28日、日本初の「サツマイモ発電」による発電事業に参入すると発表した。

 同社では2003年から焼酎粕をバイオマス資源として利用するリサイクル事業を開始し、2012年には国内最大級の焼酎粕リサイクルプラントを運用。1日最大800トン発生する焼酎粕をメタン発酵してバイオガスを製造、焼酎製造時の蒸気ボイラーの熱源として利用している。

新たに事業化したサツマイモ発電だけでなく、環境負荷を低減するさまざまな取り組みを行っている

 作られたバイオガスは工場の使用する熱源量の46%をまかなうなどCO2削減に貢献しているが、焼酎製造で有効利用できるバイオガスは総発生量の44%にとどまっていた。そこで同社では余剰ガスをほぼ100%有効活用して発電、九州電力へ売電することにした。

 売電の開始は9月から行われ、年間約400万kWh(約1000世帯分の年間消費量に相当)の年1億5000万円を見込んでいる。サツマイモによる発電事業は国内では初めて、本格焼酎メーカーとしては国内最大規模の発電量となる。

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