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可用性や運用保守の柔軟性、サービス継続性もさらに強化

オープンテクノロジーとの連携を強化したPureApplicationの新版

2014年08月29日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 8月28日、日本IBMは、垂直統合型システム「IBM PureApplication System」を管理するソフトウェアの最新版「IBM PureApplication Software V2.0(以下、V2)」の提供開始を発表した。専門家の知見を組込んだ可用性や運用保守の柔軟性、サービス継続性をさらに強化。またシステムを自動構築するパターン構成も、オープンソース技術や業界標準技術と組み合わせることでカスタマイズの柔軟性が向上します。

 V2では新たにマルチラック・デプロイメント機能が実装された。1つの管理コンソールから複数のPureApplication Systemや複数のデータセンター間で運用するPureApplication Systemに対して、パターンを配布し、管理することが可能になった。

 また、ストレージ仮想化技術であるブロック・ストレージ機能をサポート。作成から破棄に至るデータのライフサイクルとアプリケーションのライフサイクルを分離する。アプリケーションからデータを切り離したり、異なるアプリケーションに関連付けることで、可用性と運用保守の容易性を向上させる。

 これらマルチラック・デプロイメントとブロック・ストレージ機能により、継続的なサービス提供や災害対策などの連続的な可用性の向上に貢献するという。

 その他、既存資産の有効活用を可能とする外部ストレージのサポートや、分散共有ファイルシステムであるGeneral Parallel File System(GPFS)を構築するGPFSパターンを提供。システムの障害と兆候を検知して、IBMのサポートセンターに自動的に連絡するコールホーム機能を搭載することで、運用保守の効率を高めた。

 さらに、独自のパターンエンジンを強化し、オープンソース技術であるOpenStack HEATやChefにも対応。これにより、Heat Orchestration Template(HOT)ドキュメントを利用した展開やChefのオープンソースコミュニティーで開発された多様なChefレシピの利用が可能になり、パターン構築の柔軟性が向上した。

 2012年4月に垂直統合型システムのプライベートPaaS基盤として発表されたPureApplication Systemは、ビジネス環境の変化に対応した企業戦略を支える迅速なアプリケーション基盤やプライベート・クラウドの展開、既存アプリケーション基盤の統合などに利用されている。システム自動構築技術であるパターンデプロイメント技術を用いてシステムの標準化・自動化を推進。2014年6月には、PureApplication Systemの技術をオフプレミスでも利用できる「IBM PureApplication Service on SoftLayer」を発表し、パターンによるハイブリッドクラウド環境を提供開始している。

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