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北大、変形によって超高速で色の変わるゲルを開発

まったく新しいディスプレー? 北大が1ミリ秒で色が変わるゲル

2014年08月25日 15時05分更新

文● 行正和義

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 北海道大学は8月21日、力学的な刺激によって超高速で色が変わるゲルを開発、高解像度のフルカラーディスプレーとして利用できるという研究成果を発表した。

 これは同大学院先端生命科学研究院の研究成果で、高分子と水を吸った物質が交互に重なる構造を持つ柔らかいゲル。ゲルそのものは無色だが、変形させると構造色(モルフォ蝶の羽根に代表される色素がない素材でも微細構造自体が特定波長を反射・干渉して色が見える現象)が現れる。

構造色ゲルからなるカラーディスプレイの模式図

 これまで研究チームは変形によって構造色が現れるゲルを開発してたが、変形や復帰に時間がかかっていた。新たに製作したゲルは応答サイズが1msecという超短時間となり、また1万回を超える変形を繰り返しても構造変化が見られなかったという。

 最大3kPaという小さな圧力で赤~橙~緑~青とフルカラーに発色し、領域は空間分解能0.01mmとハイエンド液晶を超える解像度を持つ。ピエゾ素子のような電気-力学変換素子と併用して新方式のフルカラー反射型表示デバイスとして、色センサーと組み合わせて高速応答する圧力センサーとして利用できる可能性があると考えられる。

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