パッドモードで曲にアクセントを、波形で曲の流れの確認を
ターンテーブルの隙間にある9つの小さい四角アイコンをタップすると、パッドモードに切り替わります。
このパッドモードでは12個のパッドに音源サンプルを読み込んで、トラックと同時に鳴らすことができます。鳴らせるサンプルはヒューマンボイスやラジオノイズなどの効果音的なものから、キックドラムやスネア、ハイハット、シンバルといったドラムキットのサンプルに至るまで多種多様。
アクセント的に使ったり、曲と曲のつなぎに自分でドラムパートを演奏してみたりというのもなかなか楽しいです。
画面上部の波形モニター中央にある波型のアイコンをタップすると、波形を見ながら再生やキューポイントを探せます。
トラックのデータを読み込んだ段階で4拍のグリッドラインが引かれます。ただ、テンポが特殊だったり、読み込みの問題で拍頭がズレてしまうこともあります。そのときは波形モニター下の鉛筆のマークからグリッドメニューを開いて任意に調整可能です。
この画面だと音の立ち上がりや減衰などを、波形で確認しながらキューポイントを設定できるので、非常に細かいレベルでのキュー出しもやりやすいです。楽曲の音の厚みが増す部分の音量に応じて表示カラーが変わるのも、曲の流れを把握しやすくなって便利だと思いました。
波型アイコンの上にある赤いボタンはレコーディングボタンで、DJミックスの録音ができます。録音データはPCに接続してiTunesに書き出すだけでなく、テーブルに読み込んで再生も可能です。
初心者でもミックスが手軽に作れる機能が充実
ざっと機能を見てみると、アプリとしてはDJをやるのに必要な用件をきっちり押さえています。押せばわかりやすい効果がかかるINSTANTエフェクトや、ピッチを変えずにテンポを変えられるテンポフェーダー、視覚的にテンポや波形で曲の流れを把握できるモニターなど、便利な機能が充実していて初心者にも扱いやすいと思います。
実際DJプレイに関してはほぼ初心者レベルの私ですが、次のトラックにつなぐときにイコライザーのLOWを持ち上げてキックを強調すれば、DJミックスらしくなりました。また、ポップな曲のサビにINSTANTエフェクトのSWAY(フランジャーとフェイザーの複合効果)をかけて、ウネリのきついサイケデリックな雰囲気を演出というのも簡単でした。おそらく作業用BGMなども手軽に自作できるかと思います。
ただ、エフェクターを掛けたり、サンプル音を鳴らす際には画面を切り替える必要があります。たとえばイコライザーでMIDをカットしながらEchoをかけたり、HIGHとLOWのイコライザーを急激にブーストして瞬時に戻す、というリニアなコントロールはタッチパッドでの操作である以上、難しい部分です。
そこでこのアプリをもっと実戦的に使えるコントローラーがないか、と調べてみたところ、パイオニアから片手で持ち運べるサイズのDJコントローラー「DDJ-WeGO2」を発見。
iOSデバイスやPCとの接続を前提に作られているようで、これならdjay 2との相性もいいのではと思い、試用してみました。
(次ページでは、「DDJ-WeGO2は練習用に最適な機材」)
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