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端末からネットワークベースの保護へ

「一人一台以上」の時代にスマホを守るには? トレンドマイクロ、戦略発表

2014年08月06日 20時49分更新

文● ナカムラ/ASCII.jp編集部

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左から、大三川彰彦副社長、エバ・チェン社長、吉田健史 コンシューママーケティング統括部長。

 トレンドマイクロは8月6日、メディア向けにコンシューマー向けのビジネス戦略発表会を開催。IoE(Internet of Everything)時代に対応するコンシューマー向け新ソリューションとして、「セキュリティアットホーム」「セキュリティコンシェルジュ」、そして新興市場のモバイル向けソリューションのフリーミアムモデル導入という3つのビジネス戦略を発表した。

 PCやタブレット、スマートフォン、ゲーム機、ウェアラブル端末、自動車、カメラなど家庭内の様々な機器をネットに接続するようになり、セキュリティソフトは各端末に個別にインストールする形で提供されてきた。しかし、家庭内のスマートデバイスが増えることで、それぞれの端末のセキュリティソフトの有効期限がバラバラだったりと、管理が大変になるという問題があった。

 今回トレンドマイクロが発表した「セキュリティアットホーム」は、端末ごとにセキュリティソフトをインストールするのではなく、各家庭のルーターなど、それらが接続されているポイントに一括してセキュリティを提供するサービスだ。スマホやタブレットなど、家庭外に持ち出す端末に対して安全なクラウドゲートウェイを用意する「セキュリティエブリウェア」も同時に提供する。

端末ごとにセキュリティソフトをインストールするのではなく、ルーターなど、それらが接続されているポイントに一括してセキュリティを提供するサービス「セキュリティアットホーム」を発表。

 さらに、端末の利用状況などを分析してユーザーごとにカスタマイズしたサービスを提供する「セキュリティコンシェルジュ」も発表。トレンドマイクロのクラウド型セキュリティ技術基板「Trend Micro Smart Protection Network」の不正ファイル、不正ウェブサイトなどの脅威データベースと、ユーザーの端末からフィードバックされた情報を相関分析し、ユーザーごとにパーソナライズされたサービスをアクティブに提供する。

 セキュリティアットホーム、セキュリティエブリウェア、セキュリティコンシェルジュは、直接ユーザーに提供するほか、PCベンダー、通信事業者、サービス事業者へOEM提供するという。

セキュリティアットホームは個人ユーザーのほか、パートナー企業にもOEM提供する。

 新興市場における戦略としては、太平洋アジアや南米や東ヨーロッパ、中東アフリカなど、スマホやタブレットの導入が急増する市場に向けて、モバイルビジネス向けのフリーミアムモデルを発表。SNSやゲームなどのモバイルサービス向けに、決済代行や安全なサービスプラットフォームの提供などのサービスを展開し、BtoBtoCのエコシステムを創出するという。

新興市場における戦略として、モバイルビジネス向けのフリーミアムモデルを発表。

すでに2014年3月から、台湾「LINE whoscall」やFacebookにソリューションを提供している。

 エバ・チェン社長は、「スマートデバイスはネットワークベースの保護が必要だと考えている。ネットバンクなどの個人情報を暗号化するクラウドゲートウェイを使用し、家族のデジタルライフを守れるようにしていきたい」と話した。

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