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1.2TBプラッタで変わる!? 3.5インチHDDのトレンド 第3回

SSDをさらに便利に! 大容量HDDを活用する6つのテクニック

2014年08月07日 12時00分更新

文● タトラエディット

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その6 超大容量の外付けHDDを構築する!

ラトックシステム「RS-EC32-U3R」。HDD 2台搭載可能で、RAIDレベルは0と1を選択可能。PCとの接続はUSB3.0。直販価格は9237円

ラトックシステム「RS-EC32-U3R」。HDD 2台搭載可能で、RAIDレベルは0と1を選択可能。PCとの接続はUSB 3.0。直販価格は9237円

 3万円台の6TB HDDを外付けHDDとして使うより、1万円前後の3TB HDD×2台のほうが約1万円もお得である。ただし、2台のHDDを個々に接続するのは面倒……そこで利用したいのが多数のHDDを収納できるケージだ。

 ケージについてはさまざまなものが売られており、3~4台収納できるものもある。ただし、HDD容量が大きくなるほど、1ドライブあたりに保存されるファイルの量は増える。ということは、1つのドライブが壊れてしまうと、被害が広範囲に及ぶ可能性がある。

ロジテック「LHR-8BRHEU3」。3.5インチHDDを8個搭載できる大容量のHDDケージ。RAID0~50に対応し、すべて4TB HDDなら、32TBの大容量ボリュームの作成も可能(6TB HDDの動作保証はしていない

ロジテック「LHR-8BRHEU3」。3.5インチHDDを8個搭載できる大容量のHDDケージ。RAID0~50に対応し、すべて4TB HDDなら、32TBの大容量ボリュームの作成も可能(6TB HDDの動作保証はしていない)。PCとの接続はUSB 3.0またはeSATA。直販価格は4万4980円。

 そこでおすすめなのはRAID機能を搭載しているもの。RAID 1(ミラーリング)やRAID 5(パリティ分散記録)などで冗長性の高い構成にしておくことで、HDDの急なトラブルに対処できる。

 なお、ドライブがトラブルを起こした際には、予備のHDDを持っておくとすぐにRAID構成をリビルドできて便利だ。

 NAS全体の容量は減ってしまうが(RAID 1は半分、RAID 5はHDD 1台分)、データの保全性を考慮するならぜひRAIDの導入をおすすめする。

冬に向け、さらに熱くなりそうなHDD市場

 以上3回にわたって大容量HDDについて解説してきた。筆者自身、もともとはストレージ業界に携わり、HDDが数百MBだったころから容量増大の技術革新を目の当たりにしてきたが、ここ数年はその成長も落ち着いていたように感じていた。

 ここにきて、1.2TBプラッターのHDDが登場したこともあって、業界的にはまた活気づいてきているのはうれしい限りだ。

 今年は年末にかけて、まだまだ1.2GBプラッタの製品が登場してくると予想される。しばらくは、注目していきたいと思う。

6TB×2=12TBの超大容量外付けHDD「My Book Duo」

ウェスタンデジタルの12TB外付けHDD「My Book Duo」。税抜きの希望小売価格は8万5800円

ウェスタンデジタルの12TB外付けHDD「My Book Duo」。税抜きの希望小売価格は8万5800円

 ウェスタンデジタルから8月中旬に発売される「My Book Duo」は、最大で6TBのHDDを2台搭載し、12TBという超大容量を実現した外付けストレージだ。

 特徴的なのがHDDの交換方法。通常はフロントパネルからの取り外しとなるが、本機は本体上面がパカっと開く。縦方向にHDDを収納するため、フットプリントは小さく抑えられ、設置の自由度が高い。

縦にHDDを収納するため、コンパクトに設置可能

縦にHDDを収納するため、コンパクトに設置可能

 RAIDレベルは0と1に対応し、PCとの接続はUSB 3.0またはeSATAで行なう。

 外付けのUSB HDDにしても、複数のHDDを収納できるケージにしても、まだ6TB HDDに対応する製品は少なく、ここまで大容量のものは珍しい。価格もめちゃくちゃ高価、という感じではないので、最強の大容量ストレージがほしいというユーザーは検討してみてはいかがだろうか。

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