このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

2.5インチSSD 2014夏の頂上決定戦 第3回

コスパ優秀な「MX100」で、大容量&爆速のSSD RAID構築に挑戦

2014年08月02日 12時00分更新

文● 藤田 忠

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 売れ筋&注目SSDを6モデル試してきたが、ここからはコストパフォーマンス優秀なCrucial「MX100」を使って、大容量&爆速SSD RAIDの構築に挑戦していこう。

256GBモデルよりもコスパが優秀な512GBモデル「CT512MX100SSD1」。実売価格は2万3000円前後。1GBあたりの単価は約44.9円と、256GB(約50.7円)より約5円安価だ

容量1TBの爆速ストレージを構築!!

 シーケンシャルアクセス速度1000MB/sオーバーも目指せるSSD RAIDは、それなりにコストが必要だったが、手ごろな価格帯で速度も十分なCrucial「MX100」や、Transcend「SSD370」を使えば、1TBの大容量かつ爆速なストレージをコスト抑えつつ、構築できるようになっている。

 さっそく、コストパフォーマンスが優秀で、ライト性能も公称シーケンシャルライト500MB/s、ランダムライト8万5000IOPSの第一線級クラスになっているCrucial「MX100」の512GBモデル「CT512MX100SSD1」を2台用意。「Intel Z97 Express」チップセットが標準で備えているRAID機能を使って、512GB×2台でのRAID0を構築し、そのパフォーマンスを見てみよう。

Crucial MX100
型番 CT128MX100SSD1 CT256MX100SSD1 CT512MX100SSD1
容量 128GB 256GB 512GB
サイズ 2.5インチ、7mm厚
接続インターフェース シリアルATA 6Gbps
コントローラー Mervell 88SS9189
NANDチップ Micron 20nm MLC NAND Micron 16nm MLC NAND
シーケンシャルリード 550MB/s
シーケンシャルライト 150MB/s 330MB/s 500MB/s
ランダムリード(IOPS) 8万IOPS 8万5000IOPS 9万IOPS
ランダムライト(IOPS) 4万IOPS 7万IOPS 8万5000IOPS
MTTF(平均故障時間) 150万時間
TBW(総書き込み可能容量) 72TB
保証期間 3年間
実売価格 8500円前後 1万3000円前後 2万3000円前後

単体でも魅力ある512GBモデル
「CT512MX100SSD1」

 いざ512GBを2台使ってRAID0を構築だ! と行く前に、まずは512GBモデルの単体性能をチェックしておこう。

Crucial「MX100」512GB

Crucial「MX100」256GB

CrystalDiskMark デフォルト(ランダム)

Crucial「MX100」512GB

Crucial「MX100」256GB

ATTO Disk Benchmark

 256GBモデルより、ランダムリードはダウンしてしまったが、ライト性能はシーケンシャル・ランダム(512K)ともに大きくアップ。「CrystalDiskMark」のランダムライト(4K QD32)のIOPS換算も、公称スペックに近い最大8万3736.5IOPSを出していた。

 また、「ATTO Disk Benchmark」でのピーク性能では、リード・ライトとも64KBから最大性能を発揮し、ともに500MB/s超えになっている。ただ、リードは最大545MB/sと256GBモデルよりわずかにダウン。さらに原因は不明だが、何度計測しても128KBでリードが420MB/s程度までダウンする症状が発生した。

 100点満点とはいかないが、256GBよりも1GBあたりの単価が安くて、ライト性能が向上する512GBモデルは、オススメできる性能になっている。フルHD動画やハイレゾ音源、そして必要容量が増加の一途を辿っているゲームなどを複数インストールしたいという人は、Crucial「MX100」の512GBモデルは、かなり狙い目といえるだろう。

 ちなみに週末の数量限定特価で、「CT512MX100SSD1」を2万円切りで出すPCパーツショップが登場。さすがに頻繁には行なわれない大特価だが、今後の価格動向には、かなり期待が持てそうだ。お盆休み恒例の各PCパーツショップの特価品に並ぶ可能性も捨てきれない!

 512GBの単体性能を把握したところで、次はいよいよ2台によるRAID0を構築していこう。

RAID移行の鬼門がSATA動作モードの切り替え
Windows 8なら簡単にできる!

 正規の手順通りにSATAの動作モードを「AHCI」から「RAID」に切り替えて、システムを再インストールする人は読み飛ばしてオーケーだが、現状のSATAモードからクローンアプリなどを使って、“システムごとRAIDに移行したい”、“システムSSDはそのままに、RAIDストレージを追加したい”という人も多いだろう。RAID移行術ではおなじみとなっているが、まずはSATAの動作モードの変更手順を紹介しておこう。

 なお、今回紹介する方法はWindows 8/8.1向けで、セーフモードで起動して簡単にSATAの動作モードを変更する手順になっている。Windows 7などで変更する場合は、定番ツールの「SATAモード変更支援ツール」(関連リンク)などを使おう。

「ファイル名を指定して実行」を選択し、「msconfig」と入力。「OK」をクリックして「システム構成」を呼び出そう

起動した「システム構成」の「ブート」タブを選択。「ブート オプション」にある「セーフ ブート」をチェックして「OK」をクリック。再起動しよう

マザーボードのBIOS(UEFI)に入り、SATAの動作モードを「RAID」に変更。設定を保存したら、OSをセーフモードで起動させよう

 通常のモードでWindows 8/8.1が起動すればSATAの動作モードの変更は成功だ。あとはインテルダウンロードセンター(関連リンク)や、マザーボードメーカーのウェブサイトから、最新版の「Intel Rapid Storage Technology (Intel RST) RAID Driver」をダウンロードしてインストールすればオーケーだ。

セーフモード上で、再び「システム構成」を呼び出し、「全般」の「スタートアップの選択」にある「通常スタートアップ」を選んで、「OK」をクリック。再起動を行なおう

 すべての構成で成功する保証はないが、上記手順はマイクロソフトのサポート情報「Windows 8で、システムBIOSのATAドライブ設定を変更すると再起動のループが発生します」を元にしているので、多くの構成で問題なく変更できると思われる。

→次のページヘ続く (気になるベンチマーク結果は?

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中