Chromebookをめぐる勢力を整理、国内では現在3社が製品発表
199ドルWindowsパソコンも、激化する低価格PC戦争
2014年08月24日 12時00分更新
すでに導入が始まるChromebook
圧倒的な低価格と管理の容易さを武器にするChromebook。国内にChromebookが導入されたことで、法人企業や教育機関向けPC・タブレットの勢力図は大きく変わるだろう。
日本エイサーは昨年から東京都の広尾学園にAcer Chromebook C720を導入している実績があり、実際に得られた意見として、タブレットから移行して文字入力などの作業が楽になった点、初期設定が楽でトータルコストが削減できた点などを挙げ、Chromebookを強烈にアピールしている。
従来導入していたPCやタブレットがChromebookに置き換えられる事例は今後ますます増えることが予想される。
MicrosoftもChromebook対抗モデルを用意、新たな低価格PC戦争が
この攻勢に危機感を覚えているのは、パソコン市場でもっとも大きな影響力を持つMicrosoftだろう。実際ここ数ヵ月、同社は立て続けにChromebookへの対抗策と思われる施策を打ち出している。
9型未満のタブレット向けWindowsライセンス無償化や、パートナーメーカーのロースペックPC向け低価格OS「Windows 8.1 with Bing」もそうだが、より直接的な製品としては、7月14日の「Worldwide Partner Conference 2014」でその存在が明らかになったPC「Stream」が挙げられる。
「Stream」は、米Hewlett-Packardが2014年末に販売開始予定の低価格ノートPC。価格は199ドルとしており、スペックなどの詳細は発表されていない。同社はさらに7~8インチで価格99ドルのタブレットを販売予定。
東芝やAcerもその流れに追従する見込みだ。これらの市場投入で、MicrosoftはChromebookの拡大に歯止めをかけられるのか、今後の動向に注目だ。
(続く)
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