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業界人の《ことば》から 第102回

Windowsが動くSteam PCで、Chromebookを倒す

MSのシェアはPCでは9割、しかし全デバイスではたった14%

2014年07月23日 10時51分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「Stream PCの価格は199ドル。Windowsが動作しながらも、Chromebookよりも安い」(米マイクロソフトのケビン・ターナーCOO)

マイクロソフトは挑戦者としての戦略をとるべき

 米マイクロソフトが、全世界のパートナーを対象に開催する年次イベント「Microsoft Worldwide Partner Conference 2014」が、米国時間の7月14日から、米ワシントンD.C.のWalter E.Washinton Convention Centerなどで開催された。

米ワシントンD.C.で行われたMicrosoft Worldwide Partner Conference 2014

 全世界136ヵ国から1万6000人以上が参加。日本からも149社、356人が参加し、過去最大の参加数を更新した。

 その初日に行われた基調講演で、米マイクロソフトのケビン・ターナーCOOは、「マイクロソフトはPCでは9割のシェアを持つ。だが、すべてのデバイスでみれば、わずか14%のシェアに留まる」と、マイクロソフトが置かれた立場を説明してみせた。

マイクロソフトのOSが搭載されたデバイスのシェアはわずか14%

 こうした弱みを指摘する発言は、本来ならば競合メーカーから出るものだが、米マイクロソフトのCOO自らがこうした発言をしたことには驚かされる。

 だが、「これこそが、いまマイクロソフトが置かれた立場である」と、ターナーCOOはあえて強調する。

 また、「世界は変化している。現状維持のままではいけない。14%というシェアであれば挑戦者としてのマインドセットに変えなくてはならない。そして、見方を変えれば、目の前にこれだけの大きなビジネスチャンスがあるということでもある」とし、「挑戦者として必要な要素は、市場をかき乱すほど、様々なことに取り組むこと、これまで以上に競合他社の製品を熟知して、差別化ポイントを明確に訴求していくこと、そして、スピードをあげて取り組むことが大切だ。失敗するのならばいち早く失敗し、それを教訓にして再挑戦するという姿勢を持つことが必要である。これによってシェアを18%、20%、25%、30%と引き上げていくことができる」などとした。

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