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イスラエルITいろはにほへと ― 第5回

日系企業が今秋、イスラエルでハッカソンを開催

2014年07月18日 16時00分更新

加藤スティーブ(ISRATECH)

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サムライインキュベートとトヨタIT開発センターは7月18日、今年の10月にイスラエルでハッカソンを開催すると発表した。イスラエル現地では、ジャパンイノベーションセンター(JIC powerd by ISRATECH)が開催に協力する。

当方の事で恐れ入るが、このJICはISRATECHの私がイスラエルと日本の関係を促進させようと2012年の冬に構想したもの。名前のジャパンイノベーションセンターも、イスラエル人から「日本のイノベーションが集まる場所」と分かりやすくし、対日本のイノベーションを集約したいという考えから付けた。日本企業にとっても、イスラエル国内で対外的に活動する際、自社では限界がある。「日本」の旗を立てるため、イスラエル現地でPRや集客などを効果的に行えるはずだ。

中東のシリコンバレーとして定評があるイスラエル。昨年Googleによって買収されたリアルタイムで渋滞情報を提供するソーシャルカーナビアプリケーションを開発する「Waze」(ウェイズ)や、衝突防止補助システムメーカー「Mobileye」(モービルアイ)をはじめ、自動車関連のイノベーションも多数生まれている。

私たちが調べたところでは、イスラエルで現在稼働しているハイテクスタートアップは約6000社あり、1年間に500社を超える企業が新たに生まれている。またグローバルに活動するテクノロジー企業のM&A対象にそうした企業がなっており、当然それを取り巻く人材の層も厚い。

今回のハッカソンではトヨタIT開発センターのAPIを提供し、そうしたハイテクスタートアップが買収される前、また創業する前という早い段階で、革新的アイデアを募集。特に日本では考えつかないような斬新で質が高いアプリアイデアを発掘することを目指しているそうだ。

concept
10万台のトヨタ車から収集された走行データを活用して、どのように人々に楽しみを提供するか、社会に貢献するか、スマートフォン向けアプリの開発で探っていくという

サムライインキュベートは2014年5月にイスラエル進出を果たし、日本の大手企業向けにも協賛プログラムを提供。今後は、今回のハッカソンを皮切りにイスラエルの頭脳を活用したい日本企業とのアライアンスを多く興したいという考えだ。また現地での経験が豊富な岡田一成氏が代表を務めるジャパンイノベーションセンターが、イスラエルでの運営も支援してくれる。

今月初め、茂木敏充経済産業大臣がイスラエルを訪問して日本とイスラエルとの産業R&D協力に関しての覚書に署名を終えたばかり。イスラエル企業との協業はハードルが下がっており、遅れがちであった日本企業とイスラエル企業との具体的連携が確実に一歩一歩進んでいくはずだ。


筆者紹介──加藤スティーブ


著者近影

イスラエルの尖った技術に着目して、2006年にイスラエル初訪問。2009年にISRATECHを設立し、毎月40〜60社のスタートアップが生まれるイスラエル企業の情報を日本へ発信し続ける。2012年にはイスラエル国内にも拠点を設立。イスラエルのイノベーションを日本へ取り込むための活動に着手する。ダイヤモンドオンラインにて「サムスンは既に10年前に進出! 発明大国イスラエルの頭脳を生かせ」を連載。



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