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スマホで始める「音楽アプリ部」 第52回

トロピカルな音色を手軽に奏でられます!

真夏にピッタリの楽器「スティールパン」をスマホで楽しむ

2014年07月19日 12時00分更新

文● ノッツ

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カリブ海最南端の島国トリニダード・トバゴで生まれた、ドラム缶から作られた打楽器「スティールパン」。スマホで気軽に体験してみませんか?

ノッツ こんにちは、ノッツです。最近は漫画家みたいな生活をしている私が、ASCII.jp「音楽アプリ部」内でアプリを紹介するこのコーナー、今回で18回目になります。

アンぽん 私が補佐的な役割をしておりますアンぽんちゃんです。7月も中旬を超えまして、いよいよ暑くなってきましたね。夏本番という感じですが、それらしいことはしていますか?

ノッツ いやまったく。今年も海に行ったりとかしないんだろうなぁ。夏らしいことする以前に、外にすらあまり出ない生活なもので……。

アンぽん 日本にはせっかく四季というものがあるのに……たまには季節の機微を感じたりして、精神を高めたらどうなんですかね!?

ノッツ そうですねぇ……。あっ、でも、夏になるとテレビとかでよくトロピカルな音楽が流れてきたりしますよね。あれは爽やかで楽しくて心が弾みます。中でも、可愛くていい響きの音が鳴る打楽器があるじゃないですか。いいですよね。

Image from Amazon.co.jp
PANYARD Jumbie Jam スチールドラム デラックスキット

アンぽん スティールパンのことですか? 確かにあの独特の音は聴いていて心が踊りますし、開放的な夏にバッチリかもしれませんね。ただ、かなりデリケートな楽器で、作るのも持ち運ぶのも大変と聞きます。ちょっとぶつけただけで音程が変わっちゃうそうで。

ノッツ 楽器屋さんでも、あまり見かけないですものね。演奏もすごく難しいっていう噂だし、気になってる楽器ではあるんですが……実物に触る機会がないってのが寂しいですね。

アンぽん ですね……。さすがのAndroidの音楽アプリでも、スティールパンはさすがに……って、あった!? 探したらなんとありましたよ、スティールパンアプリ! 実物じゃなくても、アプリでなら触れますよ!

Steelpan with me
価格100円 作者pan_inst_developer
バージョン2.0.1 ファイル容量3.7MB
対応デバイスAndroid端末 対応OSAndoroid 2.2以降

ノッツ あるんですかっ! びっくりですね、スマホアプリの多様性は!

アンぽん さっそく見ていきましょう。「Steelpan with me」、スティールパンが演奏できる楽器アプリです。あの音色をスマホで鳴らすことができます!

起動画面。ここからデモ演奏モード・プレイモード・レッスンモードを選択してスタートです

基本画面。中央にスティールパンが表示されています。タップして演奏、長押しするとロール演奏になる。独特の音階配置ですね

ノッツ まずはプレイモードで好き勝手に演奏してみま……うわー! さすがに難しい楽器と言われるだけありますね……! 音階配置がカッチリしているピアノなどと比べると、スティールパンはあっちこっち音階が入り組んでますね。ドレミファソラシドを鳴らすのも一苦労ですよ。

アンぽん 怖気づかずに叩いてみてください! スティールパンのあの豊かな音を忠実に再現していますよ。

ノッツ そうそう、この音! トロピカル気分ですよ。この演奏の難しさも特別な楽器を操ってる感じがして、なんだか燃えてきますね。ポンピロポォンピーン! うーん、いい音だ。夏だ!

アンぽん これだけで喜んではダメですよ。スティールパンにはいろんな種類があるんです。今あなたが叩いてるものはロウテナーパン(Low Tenor Pan)というものなのですが、このアプリでは全部で5種類のスティールパンを再現します! それぞれパンの数、音の配置・音色が異なるんですよ。

ノッツ 色々と試せるのは嬉しいですね! それぞれの音の違いも楽しいですし。それにしても、どのスティールパンも慣れるまで難しそうです。これ、実物を巧みに演奏してる人たちがいるんですよねぇー……すごい練習したんだろうなあ……。

様々なスティールパンに切り替えられます。Low Tenor Pan、Double Second Pan、Double Guitar Pan、Triple Cello Pan、Six Bass Panの5種類。それぞれ異なる演奏感!

Six Bass Panを選択してみました。音程が低めで、深い響きの音色が特徴です


(次ページでは、デモ演奏やアシスト機能を試してみよう!)

デモ演奏やレッスンモードもあります
アシスト機能で合奏もしやすいかも?

アンぽん ひと通り触りましたら、デモを聴いてみましょうか。最初の画面に戻って、Demosモードで起動します。それから左上の再生ボタンを押すと、デモ演奏が流れます。5種類のスティールパン、それぞれに割り振られた旋律で演奏されるので、好きなスティールパンを選んでおきましょう。

ノッツ メロディに合わせてスティールパンの叩く場所が光って表示されるんですね。「Sleigh Ride」とか、鬼のようなデモ演奏なんですけど! こんなの叩ける気がしない……。

デモ曲は全部で5種類。スティールパンの演奏の難しさから、お手本通りに叩けるようになるにはすごく練習が必要になりそう

ちなみに、デモ演奏のテンポは自由に設定できます。ゆっくり聴いて覚えたり、早く設定して自らハードルを上げることも可能です

アンぽん 叩く場所を指示されながらデモをゆっくり演奏できるLessonsモードもありますので、そちらで感覚を掴んでいくのがいいかもしれませんね。ちなみにデモのリズムパターンは、自分好みに打ち込むこともできたりします。

Lessonsモードで、叩く所を教えてもらいながらゆっくりと演奏しているところ。難しいデモ曲もずっと練習していけば、自ずと手が動くようになる!?

演奏画面の右上の青い所をタップすると、リズムの打ち込み画面に。自分好みのパターンを作ることも可能です。画面が小さくて打ち込みにくいときは、上の拡大ボタンを押しましょう

ノッツ 意外と高機能なんですね! デモ曲を覚えたり演奏したりするのもよさそうですが、せっかくめずらしい楽器のアプリなわけですし、このアプリ同士で誰かと合奏するとか、もしくは他の違う楽器と自由にセッション演奏もしてみたいですね。でもやっぱり、慣れるまでは他の楽器と合わせての演奏は難しそうだなあ。

アンぽん そういう時はキーのアシスト機能を使うと、少しは演奏しやすいかもしれません。例えばキーFでセッションする時は、アシスト機能をFでオンにすれば、キーがFの音程の所が黄色く表示されるので、だいぶ演奏しやすくなるはずです。気軽に合奏してみましょう!

地味にSettings(設定画面)にいろいろな機能が入っているこのアプリ。Display key assistをオンにし、たとえばFキーを選択すると……

このように、Fのキーの音が黄色く表示される。他の楽器とのキーを合わせたセッションをするときなどに便利な機能です

ノッツ いやあ、スティールパンを堪能しまくっちゃいました。比較的ニッチな楽器かと思っていたんですが、まさかアプリで演奏することができるなんて。噂通り演奏が難しいものなんだなぁと、実際に触ってみてしみじみ感じましたね。でも、あの気持ちいい音が鳴るのが嬉しくて、頑張って演奏し続けちゃいます。トロピカルな気分が、加速してきましたよ!

アンぽん いい流れですね! その気分を最高に高めて、今年は例年よりも夏を満喫するといいじゃないですか。海、山、花火、お祭り……。夏は楽しみがたくさんありますよ。

ノッツ うーん……わかっていても、いざ外出する直前に面倒な気持ちが沸き立つ超インドアな性格なんですよね、僕……。この己の億劫さと戦って勝つことの方が、スティールパンの演奏よりももしかしたら難しいかもしれない……!

アンぽん どんだけ面倒くさがりなんだよ! ……皆さんはどうか夏ならではの想い出をたくさん体験してくださいね。スマホならどこでもこのアプリを楽しめるし、トロピカル気分を上乗せしてみてはいかがでしょうか! それでは、今日はこのへんで。

ノッツ

著者近影

 地元の工場で働きつつ自宅録音ひとりバンドKNOTSとして音楽活動をしていたが、宅配ピザ屋すらない田舎っぷりに限界を感じて上京。ピザを食べながら東京で音楽活動を本格化させると思いきや、なぜか最近マンガやイラストでの活動が主になっている。マンガは現在、音楽誌サウンド・デザイナー『たくろくガールズ』、まんがタイムきららMAX『ソラミちゃんの唄』、月刊IKKI『SONGBOOK』を連載中。単行本は『クルミくん NO FUTURE』『ソラミちゃんの唄(1)』が発売中。

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