矢野経済研究所は7月15日、「国内ギフト市場の調査」を実施し、その結果を発表した。
2013年度のギフト市場規模は小売金額ベースで前年度比0.9%増の17兆4500億円だった。昨今のギフトは品質重視で高単価のものも多く、これらが市場を牽引した。また、中元・歳暮が「季節のイベント」として定着し、若い世代にも浸透しつつあることも市場拡大の一因となった。
かつては季節の儀礼的な贈答だった中元・歳暮が「季節限定品」が販売されるイベントに変化し、カジュアル化。また、冠婚葬祭全てに対応し、年代や性別も問わない万能ギフトだった「カタログギフト」は贈られた紙のカタログから選ぶ形式から、インターネット上で商品を選ぶ形式へと進化している。
これらの結果から、近年、生活者の趣味・嗜好は多様化し、ギフトの「定番」がなくなりつつあると分析。贈られた人が喜ぶものは全てギフトになり、ギフト市場での競合は「同業他社」ではなく、小売市場全体であるとした。