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海外事業拡大を目指す部品メーカー向け、完成車メーカーとの取引をサポート

NTTデータGSLら4社、国内自動車部品メーカー向けSAP導入支援

2014年07月15日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 NTTデータグローバルソリューションズ(NTTデータGSL)、東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)、シスコシステムズ、SAPジャパンの4社は7月11日、海外事業の拡大を目指す国内自動車部品サプライヤー向けに共同開発した、SAP ERP導入テンプレートとデモ環境の提供を開始した。

 同ソリューションは、SAP ERPの自動車業界向けテンプレート「SAP Best Practices for Automotive」と、NTTデータGSLが欧州の自動車OEMメーカーから得た知見やノウハウを組み合わせたシステムを中核としたソリューション。システム基盤には「SAP HANA」を採用し、ベースとなるハードウェアには「Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)」が用いられている。

 上記ソフトウェアに加え、SAPが開発した自動車部品サプライヤー向けアドオン「Automotive Consulting Solutions(SAP ACS)」や製品ライフサイクル管理/統合部品表管理ソリューション「Product Lifecycle Management(SAP PLM)」、製造実行管理ソリューション「Manufacturing Execution(SAP ME)」、B-EN-Gが持つノウハウに基づき追加開発された簡易入出荷処理機能等が組み合わされている。

ソリューション全体図

 近年、国内/海外の完成車メーカーは急速なグローバル展開と事業拡大を進めており、それに伴って自動車部品サプライヤーも、参入国においていち早く完成車メーカーとの取引を開始できるビジネス基盤構築が求められている。しかし、完成車メーカー固有の要件や要望、国ごとに異なる法制度や税制、商習慣に対応する必要があり、事業立ち上げに時間を要するという課題を抱えている。

 今回の4社によるソリューションは、設計開発から内示、受注、部品調達、生産、納品という一連の業務プロセスや会計処理、所要量計算、原価管理などを包括的に実現する。加えて、従来対応が困難だった完成車メーカー固有の書式/EDIを用いた取引、設計変更対応、ジャストインシーケンスに対応した出荷処理等もサポートしている。海外の完成車メーカーと取引するうえでのノウハウや習慣をシステム化して提供しているため、個別要件などへの対応が効率化されるほか、業務シナリオがプリセットされたテンプレートであるため、導入作業を大幅に抑えられ、導入期間やコストの軽減が可能になるとしている。

 同ソリューションは、全世界でシステム導入のリソースを保有するNTTデータGSLとSAPジャパンを中心として、4社から提供される。また4社では今後、ソリューション適用業種の拡大を予定しており、「特にトランジスター、ダイオード、コンデンサー、サイリスタなどディスクリート業界向け部品などのさまざまな素材を取り扱う部品メーカーへの対応を予定」していると述べている。

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