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kawaiiで小田原から世界を席巻「ストラップヤ」の挑戦 (1/2)

2014年07月11日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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 少子高齢化、人口の減少による市場の縮小をにらみ、国内サイトと並行して海外展開を図るECサイトが珍しくなくなっている。今回は、2001年から海外に独力で進出した携帯電話ストラップの製造・販売、スマートフォン関連グッズや雑貨を扱うHamee(以下ハミィ、神奈川県小田原市)を取りあげる。

「ストラップヤ」として圧倒的な支持を受けたハンドリンカーストラップ

 ハミィがネット通販事業を本格的にスタートしたのは2000年1月。携帯電話のストラップを扱う専門店『ストラップヤ 楽天市場店(現Hamee ストラップヤ 楽天市場店、以下他店舗も含め店舗名のHameeは省略)』の出店までさかのぼる。その後、Yahoo!店(2003年)、本店(2006年)、Amazon店(2007年)と出店し、現在、日本国内では9店舗の消費者向けサイトを運営している。

『ストラップヤ本店』(左)との英語圏向けの『Strapya World』(右)のトップページ。他店も黄色い下地に多くのアイテムを並べて品種、品数の多さを強調している

 海外向けネットショップ『Strapya World』の立ち上げも、2001年と早い。当時はまだネットショップ黎明期のうえ、国内店舗1号店の『ストラップヤ 楽天市場店』の開店からわずか1年。国内のネットショップに集中すべき時期ともいえるのに、いきなり海外へ目を向けたのはなぜか。

「世界に発信できるインターネットを使うなら、最初から海外販売を視野に入れよう、という単純な理由です」

 ハミィ代表取締役の樋口敦士CEOは、にこやかにこう話す。当時の主力商材は携帯ストラップだったが、キャラクターのストラップやミニチュアのモチーフがついたストラップなど、いわゆる“日本ぽいもの”が多かった

「“kawaii”が好きな外国人にウケるのではないかと。そもそも、携帯ストラップ自体が日本で生まれたもの。自分たちからジャパニーズカルチャーを世界に発信しよう! というワクワクした気持ちもありましたね」(樋口氏)

社内のユーティリティースペースに並ぶ試作品。いかにも「日本」という製品が海外でもうけるのだ

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