低い帯域を中心にブーストし、DSPを使った擬似サラウンドモードが決め手
小型の中で音質最強? ソニーのBTスピーカー「SRS-X3」を試す
2014年07月06日 12時00分更新
音質は同サイズ最強か?
基本的なBluetoothスピーカーとしての機能には不満はありません。気になるのは音です。まず同じサイズのライバルと比べてみましょう。
BOSEのSoundlink Miniは、このサイズで最も豊富に低域が出るスピーカーだろうと思われます。絶対的なパワーが足りないために、ボリュームを上げると比較的早い段階から歪み始めるのですが、そこに至るまでの低域の吐出量では他を圧倒します。これでSRS-X3より軽いのだから驚きです。
この低域の音圧感でSRS-X3は敵いません。が、音圧よりもディープで重い低域が好みならSRS-X3に軍配が上がるかもしれません。SRS-X3は、Soundlink Miniより低い帯域を中心にブーストしているように感じられ、腰高感のない低域は個人的にも好みの設定です。価格もSoundlink Miniより1万円ほど安い。
Amazonベーシック BTV1は、価格に比して音が良いというのは誰もが認めるところでしょう。アンプにもパワーはあります。ただし「5000円台の製品としては」というエクスキューズが付きます。
絶対的な再生レンジは広いとは言えないものの、不自然な低域のブーストもなく、DSPのチューニングをやり過ぎた感じのある他の製品に比べて、自然に聴けるという良さにつながっていました。
が、音量を上げてゆくとエンクロージャーの箱鳴りが始まりバランスを崩します。さすがに3倍近い価格設定で作られたSRS-X3にはかなわないわけです。
もうひとつSRS-X3の強みは、DSPを使った擬似サラウンドモードを持っていることです。これをオンにすると、高域強調とともに音場の拡張がかかり、広い帯域感に相応しい広い音場感も手に入ります。これはAmazonベーシックにもBOSEにもありません。
3製品の主なスペック | |||
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製品名 | Amazonベーシック BTV1 | SoundLink Mini | SRS-X3 |
出力 | 3W×2 | 非公表 | 10W×2 |
駆動時間 | 約8時間 | 約7時間 | 約7時間 |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 184×71×60mm | 180×59×51mm | 約185×66×67mm |
重量 | 522g | 655g | 約850g |
通話用マイク | ○ | × | ○ |
NFC対応 | × | × | ○ |
価格 | 5691円(Amazon) | 2万3544円(直販) | 1万5530円(直販) |
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