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最新パーツ性能チェック 第162回

TDPが65WになったKaveri、「A10-7800」の性能をチェック

2014年07月03日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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PCMark 8は順当な結果に

 PCMark 8 Version 2.0.228を使用してベンチマークを実行した。計測項目は、HomeとWorkのふたつ。Homeの結果から見てみると、グレード順といった結果であり、それほど目立つものではない。

 Workのスコアはとても良好であり、A10-7800は4175となった。クロックが低いぶんの影響でスコア差が生じていると見ていい。

PCMark 8 Version 2.0.228での結果。わかりやすい差が生まれているが、TDPを下げつつ、「A10-6800K」よりも高いスコアであるのはステキだ

FF14ベンチでは「A10-7800」の本気が!

 ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編では、高品質(デスクトップ)と標準品質(デスクトップ)での計測を行なった。ながらプレイを想定して1280×720ドットはウィンドウモード、TV出力や集中プレイ向けとして、1920×1080ドットはフルスクリーンとしている。

 グラフを見てもわかるように、「A10-7850K」と並んでいる。標準品質と高品質ともに誤差範囲であり、GPU性能は「A10-7850K」と同等だ。

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアの結果。標準品質(デスクトップ)/ウィンドウモード/1280×720ドットのスコアはとくに良好で、快適に遊べるレベルだ。「A10-7800」と「A10-7850K」のスコアは誤差の範囲

TDPが65Wになったが
消費電力はさほど変わらない

 ワットチェッカーを用いて、消費電力の計測を行なった。状況は「アイドル」「艦これ+ニコニコ生放送」「3DMark(Sky Driver)」「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」「UEFI放置」の5種類。

 計測ルールは次の通り。「アイドル」は20分放置した状態から、5分間の平均値。次に「艦これ+ニコニコ生放送」は、艦これの母港画面(ケッコンカッコカリ済みの不知火を旗艦)とニコ生クルーズを開いた状態で、5分間放置した平均だ。

 「3DMark(Sky Driver)」と「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」はベンチマーク実行中の平均で、「UEFI放置」はほぼフルロードの状態として用意し、これも5分間の消費電力の平均である。

消費電力比較

 総じていえることは、TDP 95WからTDP 65Wになっても、極端に消費電力が低下していないことだ。「A10-7800」は、Configurable TDP対応なので、UEFIからの設定で45Wに制限できるが、当然スコアは低下してしまうのでもどかしい。

 「アイドル」では21~23W間を行き来していたが、ほとんどは21Wの状態。次によくありそうな負荷状況を再現するために「艦これ+ニコニコ生放送」を考えたわけだが、これも極端な差はなし。常用として考えると、今回の構成では38W前後、アプリケーションの起動で50W台が主だった消費電力になるだろう。

 実際のところ、ベンチマークアプリ起動時の消費電力は50~60W間でうろうろしていた。その他の結果を見ても、消費電力ベースからすると、「A10-7850K」から「A10-7800」にシフトする理由は薄く、どちらかというと、「A10-6800K」からのグレードアップに適している。

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