1000台超の既存Windows Serverを統合、運用効率向上や調達コスト削減
第一生命、Windows Server 2012 R2を中核に新IT基盤を構築
2014年06月30日 14時00分更新
第一生命保険(第一生命)が今年9月より、業務系IT基盤として、Windows Server 2012 R2などで構成されたプライベートクラウド環境の運用を開始する。最終的には、1000台を超える現行の全Windows Serverを集約し、運用効率向上や調達コスト削減を図る。
今回の次世代システム更改は、第一生命と日本マイクロソフトが6月30日に発表したもの。「Microsoft Azure」などのパブリッククラウドにも対応できる、柔軟性のあるアーキテクチャをコンセプトとして、新しいプライベートクラウドおよび業務アプリケーション基盤を、Windows Server 2012 R2(Hyper-V)や「System Center 2012 R2」「SQL Server」「BizTalk Server」などを利用して構築する。
新しいIT基盤では、仮想化技術の強化によってサーバー集約率を向上させ、「物理サーバー台数を3分の1以下に削減」「媒体削減も含めたバックアップ運用の効率化」「『Hyper-Vレプリカ』機能の適用によるRPO(目標復旧時間)の短縮」を実現する。また、FC/SANストレージで標準化されていた環境を見直し、より安価なストレージとの組み合わせも可能にすることで、現行のサービスレベルを維持しつつも「15%以上のサーバー調達コストの削減が期待できる」としている。
また、顧客の個人情報保護のために、ディスク全体を暗号化する「BitLockerドライブ暗号化」機能を採用し、顧客のプライバシーを保ちながら効率的な業務遂行を支援する。
さらに、一部システムで利用されているWindows Server 2003のサポート終了に対応し、2015年のサポート終了タイミングまでに、OSをWindows Server 2012 R2へ移行するとしている。
今回、マイクロソフトはコンサルティングサービスメンバーを中心として、最新製品群の適用実現性を早期に検証した。