ダイナミック型ドライバーは低音域のレスポンスがいい
ダイナミック型のドライバーは、音質的には低音域のレスポンスに優れているという特徴があります。iPhoneその他、携帯端末のオマケに付いているイヤホンのドライバーはこの形式で、比較的低価格の製品に使われています。
カナル型イヤホンのドライバーとしては、バランスド・アーマチュア型も人気です。これはダイナミック型に比べて振動板が小さく軽く動きやすいため、高音域の再現性が高いというメリットがあります。しかし、逆に低域が弱いというのが難点。
その両者の弱いところを補うため、最近はダイナミック型とバランスド・アーマチュア型を組み合わせた、ハイブリッド型に注目が集まっています。実際に再生レンジが広く、高性能を発揮する製品も出てきていますが、まだ価格的に高価なものが多いです。
また、ダイナミック型でも設計次第で十分な性能を発揮する製品もあります。価格を度外視すれば、音茶楽×Olasonicの「TH-F4N」はディープな低域と癖のない特性が素晴らしく（関連記事）、シュアのSE215もダイナミック型とは思えないレンジの広いな音を聴かせてくれます。
TH-F4N
そこにSE112がどのようなチューニングで登場したのかが気になるところですが、5000円の製品にどこまで期待できるのか、ということになると、これがまた別の問題になってきます。問題は技術や性能ではなく、市場にあります。
