東北大学、宇宙科学研究所、国立天文台などの研究者を中心とする研究チームは6月19日、木星の衛星が木星の影になっている月食中にもわずかに光っていることを発見した。
すばる望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡を用いた観測によるもので、ガリレオ衛星(木星の周りを回る4大衛星)が木星の影に入り太陽光に直接照らされていない「食」の状態にも関わらず、通常の100万分の1程度に輝いていることが初めて分かったという。
詳しい原因はまだわかっていないが、木星大気上層部にある「もや」よって散乱された太陽光が照らしているのではないと推測される。今後この現象を調べることで、これまで観測が難しかった木星のもやの性質や、太陽系外惑星の大気についても新たな知見が得られる可能性があるという。