中古なら安いと思いきや……モバイルルーターは比較的高価!
テザリングだけ使うのであれば、操作の簡単さやコンパクトさなどから格安SIMをモバイルルーターで使うという手もある。特に複数SIMで容量をシェアできるサービスを使う場合には有効だ。
しかし、モバイルルーターも同様に周波数の問題があるため、活用するならドコモ製品のほうがいい。最新のクワッドバンドに対応する端末は、2014年始めに発売された「Wi-Fi STATION HW-01F」と「Wi-Fi STATION L-02F」の2機種。クワッドバンド対応でなくても、3Gで通信できる周波数帯が広いため、古くてもドコモ機がオススメだ。
「中古のモバイルルーターでもいいんじゃない?」と思われるかもしれないが、ドコモのモバイルルーターの中古相場は意外に割高だ。最近では若干下がっている機種もあるが、最新の「Wi-Fi STATION HW-01F」は1万7000円程度から、それ以前では対応周波数帯が限られるが、2012年発売の「L-04D」の良品は1万円を切るような価格になっている。
もし、ドコモでデータ通信をしていた端末が手元にあるならよいが、中古で買うには躊躇する金額というのが悩ましいところだ。
機能を網羅しているのは
ASUSのFonepad 7 LTEやNexusシリーズ
以上のように、格安SIMで使う端末選びはかなり難しい。すべて対応するならクワッドバンド対応の最新スマートフォンと最新モバイルルーターの2つを入手すればいいが、そもそもお金に余裕があるなら、最初からドコモ、au、ソフトバンクで最新スマートフォンを毎月の割引付きで購入したほうがいいのは言うまでもない。
テザリングが不要ならば、AQUOS PHONE ZETA SH-06Eあたりが比較的新しく、スペックも高い上に中古相場が割安なのでおすすめ機種となる。
2013年春~夏モデルの中には多少スペックに目をつむればさらに割安な機種もあるため、ぜひ探してみてほしい。ただし、2013年夏モデルまでは、クワッドバンドのうち1.7GHz帯に対応しない点は覚えておいてほしい。
テザリングもできて、比較的最新のスペック、1.7GHz帯対応となると、3万5000円程度で購入できるASUSのFonepad 7 LTEや、4万円程度で入手できるGoogleのNexus 5、Nexus 7 (2013 LTE版)ぐらいとなる。
中でもFonepad 7 LTEは800MHz帯のLTEに対応していること、Nexus 5はスマートフォンサイズであることが強みとなる。
以上のように、なかなかベストな機種というものがないのが格安SIMを使う上での問題点。利用目的と端末の対応状況をよく照らしあわせ、選ぶことをおすすめしたい。
この連載の記事
-
第253回
スマホ
低価格スマホのRAMは4GBと8GBで差があるのか? Redmi 12 5Gを両方買って試した -
第252回
スマホ
同じmineoやIIJmioでもネットワークによる違いはあるのか? 実際に試した -
第251回
スマホ
ソフトバンクで安く利用可能な折りたたみスマホ「motorola razr 40s」を格安SIMで使ってみる -
第250回
スマホ
IIJmioに登場した大容量50GBプランは得か損か? IIJmioの賢い使い方を考える -
第249回
スマホ
平日昼休みの通信品質5倍改善は実際どう? 20GBが最大6ヵ月、月990円も魅力のmineoを試す -
第248回
スマホ
クーポン一杯! 料金以外の特典が大きくてオトクなSIMを調べた -
第247回
スマホ
からあげクンを買ったらデータ通信がおまけ!? トッピングが楽しいpovo2.0の最近の状況を見る -
第246回
スマホ
2024年のモバイル業界 料金プランとスマートフォン販売はどうなるのか? -
第245回
スマホ
今の形のスマホ値引きは12月26日まで? 駆け込みで買ったほうがいい? -
第244回
スマホ
月2178円で30GB+通話定額付き! 日本通信SIM「合理的30GBプラン」に実際に加入、ホントに高コスパ? -
第243回
スマホ
年末商戦も本格化! あらためて低コストでスマートフォンを使う方法を探る - この連載の一覧へ