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日本のITを変える「AWS侍」に聞く第3回

JAWS DAYSの真ん中で「コミュニティファースト」を叫ぶ

パソナテックの青木さんがJAWS DAYSの400人を前にLTするまで

2014年06月24日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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人材サービス会社のキャリアアドバイザーという立場で、JAWS-UGに深く関わっている女性が大阪にいる。彼女の名は青木由佳。エンジニアでもない彼女が、自主的に勉強会に参加し、「JAWS DAYS 2014」で400名近い参加者を前にLTを披露するまでを半年を追う。

本連載は、日本のITを変えようとしているAWSのユーザーコミュニティ「JAWS-UG」のメンバーやAWS関係者に、自身の経験やクラウドビジネスへの目覚めを聞き、新しいエンジニア像を描いていきます。連載内では、AWSの普及に尽力した個人に送られる「AWS SAMURAI」という認定制度にちなみ、基本侍の衣装に身を包み、取材に臨んでもらっています。過去の記事目次はこちらになります。

キャリアアドバイザーがなぜ勉強会に?

 青木さんがIT・エンジニアリング専門の人材サービス会社であるパソナテックに行き着いたのは、特段ITがやりたかったわけではなく、「なにかに特化した方が人によりよいサービスを提供できると思った」からだという。“人が好き”という理由で、大学では心理学ひいては社会学を専攻。でも、就職活動では百貨店などを受けて、落ちまくった。ようやくたどり着いたパソナテックに、2007年に青木さんは総合職として入社。以降、エンジニアを対象としたキャリアカウンセリングやそれにもとづく仕事情報の提供、就業後のフォローアップなどを手がけるキャリアアドバイザーの仕事に就いている。

パソナテック キャリアサポートセンター大阪 イベント担当 キャリアアドバイザー リーダー 青木由佳さん

 そんな青木さんが勉強会に参加するようになったのは、この1年くらいだ。「あまり深く考えてなかった」という青木さんだが、根にはエンジニアや技術を理解したいという強い願望があった。数あるコミュニティの中で、JAWS-UGに参加したのは、「弊社も2011年頃から『クラウド』というキーワードで動向を追ってきた。ですから、メジャーなサービスであるAWSには以前から注目していた」(青木さん)という。

 もう1つの契機は、以前自身が関わった岡山県の「ひとり親家庭の在宅就業支援事業」での経験だ。これはシングルマザーやシングルファザーが在宅で仕事をできるよう、仕事に必要なITスキルなどを習得する研修とPCなどの在宅就業環境を付与し、仕事も斡旋していくというプロジェクト。パソナテックが岡山県から受託した事業で、青木さんも立ち上げメンバーとして参加したという。

 しかし、周りがエンジニアだらけの環境で、青木さんは仕事の幅を拡げる必要性に迫られた。「パソコンの使い方を教えるくらいだったら、今の延長でなんとかなったけど、在宅ワークともなるとWebの制作も手がけなければならない。オペレーションは教えられても、便利な使い方までは教えられなかった」(青木さん)。キャリアアドバイザーの経験があまり役に立たず、このままでは居場所がなくなると行き詰まったという。

AWSのパーカーを着た怪しい人に逆ナンパ?

 そんな気持ちのまま、欠員の関係で大阪に戻ってきた青木さんが参加したのが、パソナテック社内の友人に紹介された「JAWS FESTA」(2013年9月開催)だ。今年のJAWS DAYSにもつながるJAWS FESTAは、大阪の京セラドーム内でさまざまなイベントが同時多発的に行なわれ、ふらっと参加した青木さんに大きなインパクトを与えたという。「勉強会ってこんな感じなのかと、大混乱した。結局、座って参加できるのをいくつか聞いて、ステッカーいっぱいもらって帰ってきた(笑)」(青木さん)。

 それ以降、勉強会に足を運ぶようになった青木さん。エンジニア向けの勉強会はさすがに内容的に太刀打ちできず、帰ってきたこともあったが、イベントのレポートを社内で回覧すると、それを読んだ上司もこうした勉強会への参加を後押ししてくれたという。「大阪支店にも最新技術を学ぶ場が欲しいというエンジニアの声を受け、会社としてエンジニア向けのセミナー・研修の講師を探していた」(青木さん)とのことで、自主的にやっていた青木さんの勉強会参加も、徐々に講師を探すという密命(?)を帯びるようになる。

上司が勉強会への参加を後押ししてくれるようになりました

 そんなときに青木さんが出会ったのが、JAWS-UG大阪代表の比企 宏之さんだ。「とある勉強会でAWSのパーカーを着た怪しい比企さんに出会って、逆ナンパをすることに(笑)」ということで、現場で名刺交換とFacebookの友達申請。「その後、『会場ありますって言ってましたよねえ』ということで、あとから比企さんから連絡が来た」(青木さん)とのことで、とんとん拍子で3月のJAWS DAYS前夜祭の勉強会と7月のJAWS三都物語をパソナテックの大阪支社でやることに決定した。講師を必要としていた青木さんと、会場に悩んでいた比企さんの利害がまさに一致したわけだ。

(次ページ、人材サービス会社がなぜコミュニティに注力するのか?)


 

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