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新言語「Swift」、開発者を意識した解禁も連発—WWDC 2014をダイジェストで振り返る

2014年06月09日 09時30分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

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「HomeKit」のポイントは「グルーピング」と「シナリオ制御」

 「HealthKit」はすでにiOS 8とともに紹介されているが、「HomeKit」の提供によりiPhoneによるスマート家電制御が容易になる。

すでにiOS 8の発表で紹介した「HealthKit」

「HomeKit」ではスマート家電のiPhone/iPadでの制御が可能に

 すでにネットワーク操作に対応したスマート家電各社の製品や標準規格にAppleでは準拠していると説明しており、今回のHomeKitでのポイントは「グルーピング」と「シナリオ制御」のふたつにある。

 例えば家庭内に複数のスマート家電が存在する場合、部屋ごとや種類(電灯など)ごとにグルーピングを行なうことで、一括制御が簡単になる。そして「就寝モードではカーテンを閉めて消灯して目覚ましをセットする」といった“シナリオ”を想定した一括制御手順を記録しておくことで、iPhoneからのスイッチひとつで手順をそのまま実行できる。こうした制御はSiriにも対応しており、「Go to sleep」みたいな音声コマンドを入力するだけで端末を操作せずにすぐに実行できる。

ネットワークでの遠隔制御が可能な家電製品をグループ化し、さらにシナリオベース(「お休みモード」など)で一括制御できる

複数のメーカーの製品や業界標準に準拠しているという

ストレージや一定容量のアクセスが無料開放
「CloudKit」

 アプリからiCloudを簡単に利用できるようにするためのフレームワーク「CloudKit」も紹介された。これはAmazon.com、Google、Microsoftといったライバル各社が提供しているクラウドサービスに追随するもので、同時にiOSアプリ開発者に対しての支援策にもなっている。ストレージや一定容量のアクセスが無料開放されており、開発者にiCloudとiOS利用を促す狙いもあるとみられる。

「CloudKit」では、クラウドを利用するアプリのための開発者フレームワークを提供する。iCloudのストレージスペースを使い、クラウド側とアプリ側で簡単にやり取りが行なえる仕組みを提供し、デベロッパーにアプリ開発を促す

写真にある容量のストレージと転送が無料で利用可能で、ちょうどAmazon.comのAWS、Google、Microsoftといったライバル対抗になるとみられる

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