プログラミングを視覚的に学習でき、無料開発キットによりアプリのカスタマイズも可能に
iPhoneを利用した世界初の知育ロボット「Romo」
2014年06月04日 17時10分更新
セールス・オンデマンドは6月4日、米ロモティブのエデュケーショナル(知育)ロボット「Romo」の日本発売を発表した。本日より公式サイトにて予約受付を開始し、7月24日に発売する。価格は1万5660円。
Romoは、世界初のiPhone/iPod touchと接続して駆動する体感型ロボット。8~12歳の子供のプログラミング教育用に開発され、コンピューターの演算処理を簡単な操作で直接体験できるのが特徴だ。
iTunes Storeからダウンロードできる専用アプリがロボットの脳の役割を果たし、iPhone/iPod touchの画面にはRomoの様々な表情が映し出される。また、Romoをトレーニングできる様々なミッションをアプリ内に用意し、クリアするごとに能力と機能が拡大(カメラを利用した対象物追跡、顔認識、進路認識など)するよう設計されているという。獲得した動きや表情をアプリ内のプログラミング操作により組み合わせ、オリジナルの動きとして記憶させることも可能だ。さらに無料の開発キットも提供し、アプリをカスタマイズしてRomoの機能を独自に拡張できる。
また、本体には個体ごとに6桁の番号が割り当てられており、アプリケーション「ロモコントロール」により、Wi-Fi経由でロボットを遠隔操作したり、双方向のビデオ通話が可能。これらの操作はPCのブラウザ「Google Chrome」および「Firefox」の最新バージョンからも利用できるとしている。
本体はUSB充電で駆動。サイズは約幅114×奥行142×高さ76mm、重量は約454g。iPhone 5/5s/5cおよび第5世代のiPod touchに対応する「ROMO 3L」、iPhone 4/4Sおよび第4世代のiPod touchに対応する「ROMO 3B」の2モデルを販売する。
将来的にはアプリ開発者のコミュニティーも開設予定
発表会ではセールス・オンデマンド社長の室崎肇氏、および米ロモティブCEOのケラー・リナウド氏が登壇。これまでロボット掃除機「ルンバ」などを日本市場に送り出してきたセールス・オンデマンドの室崎氏は、「ロボットといえば高価で高い専門性が求められるイメージがあると思うが、例えば『ルンバ』などはすでに日常生活の中に溶け込み始めている。日常生活の遊びの中で子供たちにプログラミングを学び、成長の幅を広げてもらいたい」とコメントした。
「子供たちにロボット工学やコンピューターサイエンスを教えるのは非常に難しい」と語るのは、ロモティブCEOのケラー氏だ。「というのも、そういった科目は抽象的で、複雑だからだ。Romoの開発に際しては、そのような問題を解決するため、子供たちがロボットをトレーニングして成長させるという動的で視覚的な経験を導入した。SFの世界でロボットは子供の教育や高齢者の介護に利用されているものの、現実にはまだまだそのような動きは少なく、私たちはこのような状況を変えたいと思っている。世界初のiPhoneを活用したロボットであるRomoを、日本の皆様に紹介できてとても嬉しい」。
将来的な展望としては、Romoの新たな人格や行動を設定するソフトウェア開発者のコミュニティーを開設し、相互に情報を共有できるような環境作りも検討されているという。また日本での販売に先立ち、6月11~13日に幕張メッセで開催される「アプリジャパン2014」への出展や、7月13日にはRomoハッカソンの開催を予定している。