NECは5月28日、仮想サーバー環境と仮想ネットワーク/SDN環境を一括管理できる「IaaS運用自動化ソリューション」において、SDN化の対象をデータセンター(DC)間ネットワークまで拡大し、リソース逼迫時や災害/障害発生時の複数DCを活用した対策機能を追加した。
IaaS運用自動化ソリューションは、クラウド基盤運用の集中化と自動化を目的に、クラウド管理ソフト「WebSAM vDC Automation」(関連記事)とOpenFlowコントローラー/スイッチの「UNIVERGE PFシリーズ」の組み合わせで提供されているソリューション。同社が4月から提供を開始した「NEC Cloud IaaS」(関連記事)の運用でも活用されている。
今回は、これまでDC内ネットワークにのみ適用していたSDNを、異なる地域にある複数DC間のネットワークにまで拡大し、複数DCを“仮想的な1つのDC”として運用可能にした。これにより、あるDC内でリソースが逼迫した場合に、他のDCから自動的にリソースを融通することが可能になった。
また、災害/障害発生時の、バックアップサイトを使ったディザスタリカバリ(DR)対策も自動化が可能になる。この際、業務システム単位で必要なリソース(サーバー、ストレージ、ネットワーク)をプロファイルに定義し、必要な業務システムだけをバックアップサイトで再稼働させることができるので、本番サイトと同一構成の物理リソースをバックアップサイトに用意する必要がない。また、複雑なネットワーク設定作業も不要になることから、作業ミスの防止と復旧時間の短縮が望めるとしている。
同ソリューションの希望小売価格は882万円から。なお、今回から追加された仮想ネットワーク管理機能のみのライセンスは、782万円からとなっている。