ニコンは5月22日、同社の一眼レフデジカメ用のFXフォーマット(35mmフルサイズ)CMOSセンサーを顕微鏡用に最適化した顕微鏡用デジカメ「DS-Ri2」、「DS-Qi2」を発表、6月2日に発売する。
同社は2003年に顕微鏡デジカメDigital Sightシリーズを発売して以来、医学・生物分野や研究開発・検査など幅広い分野向けに製品を販売している。「DS-Ri2」、「DS-Qi2」はこれらの同社顕微鏡に装着するデジカメ製品で、同社一眼レフデジカメ用CMOSセンサーを最適化して搭載したもの。一眼レフ機のセンサーを転用したのは同社初という。
撮像サイズは36.0×23.9mm、有効画素数は1625万画素。優れた色再現性と速いフレームレートを実現したカラーカメラ「DS-Ri2」と、高感度・低ノイズのモノクロカメラ「DS-Qi2」の2モデル。いずれもゆとりのある画素サイズ(画素ピッチ7.3μm)と低ノイズ回路設計によって微弱な光も取り込め、ISO200~12800という高感度を実現し、医療・生物化学分野での蛍光画像も撮影できる。とくに「DS-Qi2」では撮像素子をペルチェ素子で冷却する機構を採用、量子化効率・低ノイズ性を高めて従来製品に比べS/N比を約5倍に向上させている。
パソコンとUSB3.0で接続し、ライブビューは従来製品の19fps(1280×1024ドット)から45fps(1636×1088ドット)に向上しており、ピント合わせや観察部位の選択がスムーズに行える。静止画撮影もワンショットで、複数画像の合成によるピクセルずれも起きない。
本体サイズは約幅134×奥行き105×高さ153mm、重量は約1.2kg。製品には画像統合ソフトウェア「NIS-Elements D」が付属する。価格はカラーの「DS-Ri2」が149万0508円、モノクロの「DS-Qi2」が191万1708円(いずれもカメラ本体、制御用パソコン、ACアダプタ、ソフトの標準セット例)。