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出そろった超小型PCベアボーンを使うならどれがいい? 第2回

AMDやVIAのCPUが選べる「ZBOX nano」とNUCより小さい「BRIX」

2014年05月20日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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 超小型PC特集の第2回では、ZOTAC「ZBOX nano」シリーズとGIGABYTE「BRIX」シリーズを紹介していく。

並べてみると意外な差がある超小型PC群。人によってはメインPCになる可能性を秘めている

 自作PCパーツでおなじみのメーカーになり、超小型PCになってもパーツを多くリリースしてきたメーカーらしい作り込みがポイントになる。また多数のバージョンがあり、あらかじめすべてのパーツが組み込まれた製品もあるなど、選択の幅がやたらと広い。

 そのため、流用パーツから逆算しての購入などもやりやすく、自宅にあるパーツをかき集めたら、自作PCが1台組めそうなユーザーにチェックしてもらいたい2メーカーでもある。まずはインテルとAMD、そしてVIA(うわーい!)を選択可能なZOTAC「ZBOX nano」シリーズから見ていこう。

インターフェイスとオプションが豊富な
「ZBOX nano」シリーズ

 ZBOX nanoシリーズの筐体は共通しており、本体サイズは127×127×45mmになっている。14のラインナップがあり、さらにストレージなどが付属した「Plus」シリーズも用意されており、今回の特集で紹介する超小型PCのなかではもっとも選択肢が多い。

電源を入れると搭載CPU/APUに応じて天板部が光る。写真はAMD APU搭載モデルの場合

眩しいほどの明るさではないが、よく目立つ発色

 用意されているCPUを見てみると、インテルでは「Core i7-4500U」から「Celeron 867」までと、用途と予算に応じて選びやすい。次にAMD APUを見てみると、「A8-5545M」から「E-350」まで。

 消費電力とグラフィックス性能を意識するなら、AMD APU搭載のモデルを選ぶのが正解になる。といっても3D負荷の重いタイトルは厳しいのだが、設定を落としてある程度動けばOKといった用途もあるし、少し古いゲームタイトルならば標準設定で快適といったケースが多いため、小さいながらも遊べる存在だ。

こちらはインテル製CPU搭載モデルの場合。編集氏がVIAモデルを用意し忘れたのが惜しい(カタログを見るに茶色系のようだ)

 そしてVIA CPUを搭載するモデルもある。とても渋い存在で「Nano X2 U4025」のみだが、往年のVIAファンならば、これしかないだろう。ともあれ、気になったら、まずはラインナップをこちらで確認してほしい。

VIAモデル以外のインターフェースは共通。サイズはいずれも127×127×45mm

 インターフェースを見てみよう。前面には電源ボタン、7 in 1カードリーダー(MMC/SD/SDHC/SDXC/MS/MS Pro/xD)、赤外線ポート、ヘッドフォン端子(光デジタル出力も兼ねる)、マイク入力端子、USB 2.0×2を備える。背面にはDisplayPort、HDMI出力、有線LAN、USB 3.0×4、eSATA×1、Wi−Fiアンテナポートがある。

正面。電源ボタン、7 in 1カードリーダー(MMC/SD/SDHC/SDXC/MS/MS Pro/xD)、赤外線ポート、ヘッドフォン端子(光デジタル出力も兼ねる)、マイク入力端子、USB 2.0×2

背面。DisplayPort、HDMI出力、有線LAN、USB 3.0×4、eSATA×1、Wi−Fiアンテナポート。また下部にあるのもは排気用スリット

 USBが多く、なにかと接続する時代なのでこれは素直にうれしい。またDisplayPort、HDMIは同時使用可能であるため、オフィスワーク用にも耐えるだろう。

 そして、カードリーダーの存在が大きい。インテルモデルとAMDモデルの場合は、GPU支援も含めて画像処理も行なえるため、デジタルカメラ好きな人には大きなポイントになるだろう。デスクトップほどではないが、RAW現像も快適に行なえ、JPEGベースであればZBOX nanoでOKといった体感を得ている。なおチェックには、6048×4032ピクセルのファイルを使用した。

側面には吸気スリットと盗難防止用ロックケーブル用の穴がある

 付属品を見てみよう。VESAマウントアダプター(75mm/100mm)とWi-Fiアンテナ、ACアダプター(ケーブル付き)、ZOTAC nanoRAIDアダプターがある。NUCのようにACアダプターは同梱でもケーブルがないというわけではないので、別途購入する必要はない。

 次にZOTAC nanoRAIDアダプターこれは、標準では2.5インチストレージを搭載する仕様だが、このアダプターを使用することでmSATA SSDでのRAID 0/1を構築できるというもの。そのため、より高速なデータ読み書きを求めるならば、ZOTAC nanoRAIDアダプターでRAID、2.5インチSSDが余っているのなら流用、大容量を求めるなら2.5インチHDDと、柔軟な選択に対応する。

付属品の一覧。別途買い足しは不要

ZOTAC nanoRAIDアダプター。自作PCにも流用できそう

底面にある脚兼ネジを外せば、ドライバーレスで内部にアクセスできる

メモリーモジュールは1本まで。無線LANボードは接続済みなので組み立て難易度はとても低い

ストレージをセットするときに、ドライバーが必要になる

メモリーとストレージを搭載した状態はこんな感じ

(→次ページヘ続く NUCよりさらに小さいBRIX)

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