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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第34回

iPhoneで使えるキッチン温度計「Range」が届いた

2014年04月24日 17時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura

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Kickstarter発のプロジェクトで作られたiPhone/iPadに差し込んで使う温度計「Range」。パッケージは完全に肉のパック販売と同じ

 今回はKickstarter発のiPhoneで使うキッチン温度計「Range」についてです。すでにキャンペーンを達成し、最初にオーダーした人には製品が届き始めています。カラーのアクセントが付いた温度計で、キッチン向けでなくても、温度のモニタリングに便利そうですね。

 このプロジェクトを実施したSupermechanicalのウェブサイトで一般向けの予約も始まっています。送料に15ドルかかりますが、日本からもオーダーできます(https://scooter.supermechanical.com/preorder)。

Range本体。ステンレスの温度を感知するセンサー部分は、肉に刺さるように先が尖っている。赤い部分はシリコン製で耐熱対応。ケーブルは長めに作られており、iPhoneやiPadを安全にキッチンで利用できる

米国に来て持つようになったDIY的な意識

 米国に引っ越してきて以来、実はまだ電子レンジを購入しておらず、すでに2年以上が経過してしまいました。もちろん東京では重宝していましたし、便利なので使いたいところなのですが、買おうと思ったタイミングを逸してしまい、そのままになっています。

 そのため、日本から持ってきた炊飯器でご飯を炊いて、余ったらラップに包んで冷凍という日本では当たり前のパターンをすると、焼きめしかおかゆにしか利用できないという状態。電子レンジ以外で何とかならないか試しているところで、蒸し器は割と良さそうです。

 といった具合に、不便に感じていたり、手元にないものを、創意工夫して解決するDIY的な作業が、ここカリフォルニアに来てから増えてきたように感じます。“ないものは作る”、もしくは探してみると、誰かが同じ不便を感じていて、すでに誰かが作ったものがあったりします。また作り方がウェブサイトに公開されていたりもします。

 確かに手間はかかるのですが、作業が楽しめる範囲のものは、自分で何とかしても良いな、というマインドになってきました。都市の中に住んでいると、なかなか難しいとは思うのですが。

オーブンをフル活用する米国流の料理

 我が家はオール電化、というと聞こえはいいのですが、実際にはガスが通っておらず、お湯はセントラルヒーティング、コンロはクラシックな電熱線と電気だけで暮らせる家になっています。

 キッチン周りは充実しているとは言えませんが、ひときわ目立つのが大きなオーブン。50cm四方の間口を開けたゆったりとしたオーブンは、日本に住んでいるときにはなかなかお目にかかれないものでした。ガスがないので魚焼き器がないのですが、こちらの人はそういう料理をする場合は、おそらくはバーベキューになるようです。

 オーブンは一度使い始めると割と便利です。余熱が必要ですが、パンを焼くのも素早くできますし、グラタンやドリア、ローストチキンのような、やや大がかりな料理もオーブンに任せることができます。なにしろコンロを占領せずに火を通すことができるため、作業もしやすいのです。

 ちなみにオーブンならではの最も簡単なメニューは、小さなジャガイモにオリーブオイル、塩、ローズマリーを振りかけて入れるというもの。素早くホクホクのポテトが楽しめます。また、「これ、どうするんだよ」というくらいに大きなピザを買ってきてしまっても、ちゃんと温め直して楽しめます。

 ただ、火の通り加減なんかは完全に勘の世界。「○○度で●分」というレシピ上の表記はあるのですが、その温度が正確に調整できているかどうかは定かではなかったりするため、時間通りにしてみても足りなかったり、やり過ぎたりといったムラが出ていました。

 日本の家電製品を見ていると、「庫内の温度を検知して、適温になるまで加熱する」といった機能が付いていて、すごいなあと思うのですが、そういったテクノロジーとはほど遠い、オーソドックスなオーブンで、こちらの人はみんなどう料理をしているのだろうと疑問だったのです。

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