このページの本文へ

「Projectphone」の技術と品質を受け継ぐマイクスピーカーシステム

Web会議に映像と音声の一体感を!ヤマハの「YVC-1000」

2014年04月18日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

4月17日、ヤマハは遠隔でのコミュニケーションを円滑化する高音質なマイクスピーカーシステム「YVC-1000」を発表した。マイクとスピーカーを分離すると共に、独自の音声処理技術を数多く搭載し、自然で快適なコミュニケーションを促進する。

Projectphoneの技術と品質を受け継ぐ

 「ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカシステム」を謳うYVC-1000は、Web会議での利用を想定した中・大会議用のマイクスピーカーシステム。同社が2006年から展開している「Projectphoneシリーズ」で培った技術と品質を受け継ぎ、新たにYVCシリーズとして展開する。YVCは「Yamaha Voice Communication」を意味するという。

「ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカシステム」を謳うYVC-1000

 マイクとスピーカーが一体化していたProjectphoneと異なり、YVC-1000は両者を分離。スピーカーをディスプレイの前に置くことで、映像と音声を一体化させ、自然な遠隔コミュニケーションを実現するという。また、オプションの拡張マイクを最大5台まで連結できるほか、外部スピーカーの接続も可能で、大規模な会議もカバーする。NFCとBluetoothを組み合わせ、スマートフォンの音声をワンタッチで出力することもできる。

ディスプレイ前にスピーカーを設置し、一体化を実現。マイクを最大5台まで連結できる

 また、独自の音声処理技術をふんだんに搭載しており、臨場感あふれる音質を実現する。再生音をマイクが拾うことで発生するエコーを除去する「適応型エコーキャンセラ」やノイズだけを出して声を伝える「ノイズリダクション」、マイクに近い人と遠い人の音量を調整する「オートゲインコントロール」のほか、「残響抑圧」、「オートルームEQ」、「マイクアレイ制御」などの技術を搭載。

 こうした複数の技術の組み合わせに加え、マイクで収音した音の中から人間の音声を判定する「HVAD(Human Voice Activity Detection)」の精度が高まっており、Projectphoneに比べて音質が大幅に向上している。これにより、「話しやすく」、「聞きやすく」、「疲れない」ナチュラルなコミュニケーションを実現するという。

 高いユーザービリティも大きな特徴。音響状態自動検出、音声ガイダンス、自動音響調整機能などを持っており、室内の音響環境を学習。ユーザーが特に設定することなく、音響設定を自動的に最適化する。また、使用前に「音叉」ボタンを押すことで、あらかじめ最適化することも可能になっている。

新しいコミュニケーションのありようを提案

 ヤマハ代表取締役社長の中田卓也氏は、同社が推進している3カ年計画においてエレクトロニクス分野での成長を重視しており、特にICT関連製品は電子鍵盤楽器、業務用音響機器と並んで成長のドライバーになるとアピール。こうした中、もっとも成長が期待されるICT分野の主力製品として、こうしたマイクスピーカーシステムが位置づけられているという。「ヤマハが強みを持つ音と通信を融合している。持てる力をつぎこみ、新しいコミュニケーションのありようを提案させていただきたい」と語る。

ヤマハ代表取締役社長 中田卓也氏

 本体価格は12万円で、拡張マイクがVYC-1000EXがともに3万円(税抜)。2014年5月中旬より販売される。

■関連サイト

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ