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音楽配信市場のダウンロード離れ

2014年04月16日 16時00分更新

文● 伊藤達哉(Tatsuya Ito)/アスキークラウド編集部

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 音楽配信市場に異変が起きている。フィーチャーフォンでは端末に楽曲を保存する「ダウンロード配信」が主流だったが、スマホの普及と通信環境の改善によって、インターネット経由で音楽を再生する「ストリーミング配信」の市場が拡大しているのだ。日本レコード協会によると、2013年のストリーミング配信の売上額は27億円。ダウンロード配信の217億円に比べると規模は小さいものの、売り上げは年々伸びている。

 会員数200万人を突破したNTTドコモの「dヒッツ」は、月額500円で約100万曲の中からいつでも好きな音楽が視聴できる。USENの「スマホでUSEN」(月額490円)は、700チャンネル以上の番組を用意しており、今後は音楽以外のジャンルも増やして早期に1000チャンネルを目指すという。

 dヒッツやスマホでUSENは「ラジオ型」と呼ばれるストリーミング配信だが、米国ではアップルの「iTunes Radio」に対抗して、サムスンがラジオ型の無料音楽配信サービス「Milk Music」を開始した。アップルに比べてコンテンツサービスで遅れていたサムスンだが、ベンチャー企業と組んで、利用者の好みを基にお薦めの曲を提案する機能などでアップルとの違いを打ち出す。

サムスンのミルクミュージックは今後、米国外を含むサービス対象地域の拡大やサービスの有料化を検討しているという。

  iTunes RadioとMilk Musicは、日本ではサービス提供をしていない。ストリーミング配信は現在、各社が知名度と楽曲数などで競っている段階だが、今後利用者が増えれば、価格競争も視野に入れる必要がある。

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