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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第350回

なぜ、猫写真を撮るのに這いつくばらなければならないのか!?

2014年04月11日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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都心部の狭い路地でふさふさ猫。ものすごくふさふさでした。ときどき通行人の冷ややかな視線をあびつつ這いつくばって撮影(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

都心部の狭い路地でふさふさ猫。ものすごくふさふさでした。ときどき通行人の冷ややかな視線をあびつつ這いつくばって撮影(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

 最近、新潮社の「東京古道散歩講座」なる野外講座の講師として、月に1回東京の古道を案内して歩いているわけだが、先日、講座終了後に有志でさらに都心に残る凸凹地形を楽しんでたのである。都心でも歩くのは裏の裏の路地や坂道や階段なので、時おり猫がいるのだ。

 私が夢中に猫写真を撮ってたら、みんなは呆れてこっちを見ておりました。

 そのとき、一緒に歩いてた友達にこっそり撮られてた写真がこちらです。

気がつかないうちにスマホで撮られてました。こんな感じで撮っているようです

気がつかないうちにスマホで撮られてました。こんな感じで撮っているようです

 この写真がFacebookにアップされると「本当に這いつくばってらっしゃったとは!」と書かれてしまう始末。

 はい、本当に這いつくばっております。

 このとき撮った写真がこちら。

キジトラネコは近づいても逃げなかったので、至近距離から広角で撮らせてもらいました。横にいた黒猫にはそそくさと立ち去られ……(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

キジトラネコは近づいても逃げなかったので、至近距離から広角で撮らせてもらいました。横にいた黒猫にはそそくさと立ち去られ……(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

 でも、いきなりどどどと近寄るわけじゃない。猫から見た人間なんて、人から見た進撃の巨人みたいなもんだから、いきなり近寄られたら(一部の人間に超慣れてるヤツを除けば)、普通は逃げるでしょう。

 まず、ちょっと離れたところで撮らせてもらって、大丈夫そうなら少しずつにじりよって近づく。ダメそうなら、時間に余裕があるときは相手の警戒心が緩むまでじっと待つし、ないときは無理せず「じゃあまたね」って感じ。

道路の反対側から撮らせてもらって様子見。この2匹の間に微妙な距離感がありました(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

道路の反対側から撮らせてもらって様子見。この2匹の間に微妙な距離感がありました(2014年4月 オリンパス OM-D E-M1)

 あまりごちゃごちゃ動くと向こうも警戒するし、あまり目を合わせても警戒するので、なるべく身体は動かさない方がいい。写真の撮り方としてはほめられたものじゃないけど、身体の中心は動かさずに上半身だけを動かして細かい構図を決める。

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