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コンパクトなPCではじめるPCハイレゾオーディオ 第3回

ソニー「SRS-X9」やコルグ「DS-DAC-100」でDSDを再生する方法

2014年04月10日 12時00分更新

文● 外村克也

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MacのDSD再生は有料のプレーヤーソフトが必要

Audirvana Plusは15日間の無料体験版をダウンロードできる。気に入れば同サイトから74ドル(約7600円)で購入可能だ

Audirvana Plusは15日間の無料体験版をダウンロードできる。気に入れば同サイトから74ドル(約7600円)で購入可能だ

 一方、Macの場合は無料ソフトでのDSD再生はできない。App Storeで配信されている「BitPerfect」(1000円)と「DSD Master」(3000円)を組み合わせるという選択肢があるのだが、ファイル管理にiTunesを用意する必要があり、さらにWAVファイルにDSDを埋め込むという手間もかかる。

 単体でファイル管理やDSDのネイティブ再生が可能な「Audirvana Plus」を使うのがおすすめだ。

 Audirvana Plusはインストール直後からハイレゾやDSD音源の再生が可能。しかし、初期状態のままでは、PCM変換での出力が基本となるため、DSDのネイティブ再生ができない。また、Audirvana PlusではDSD over PCM(DoP)での出力を行なうことが可能。

 DoPとは、ASIOなど専用のサウンドドライバー経由でなければ出力できないDSDを、PCMとして扱えるような形式に変えてDACまで伝送する方式。

 名称からPCMにリサンプリングすることを連想させるが、情報自体はDSDのまま、データ上の見た目をPCMに変えて(騙して)伝送し、DAC上でDSDに戻す。そのため、DoP対応のDACであればネイティブ再生が行なえるため、幅広い機器で利用できる。

メニューバーから「Audivana Plus」→「Preferences」をクリック(左)。設定画面が開いたら「Audio System」タブの「Preferred Audio Device」欄から接続されたUSB DACを選び「Active Audio Device」欄のドロップダウンリストから「DSD over PCM standard 1.0」を指定して閉じる

 Audivana Plusの設定は、それほど難しくない。Audivana Preferenceパネルを開き、「Audio System」タブから任意のUSB DACを選択。そして、「DSD over PCM standard 1.0」を選択することで、以後はDSDのネイティブ再生が行なえるようになる。

以降はDSDのネイティブ再生が可能になる。プレーヤーウィンドウの左下にこちらもFLACやWAVなどのハイレゾ音源は、同じ設定のまま出力できる

以降はDSDのネイティブ再生が可能になる。プレーヤーウィンドウの左下にこちらもFLACやWAVなどのハイレゾ音源は、同じ設定のまま出力できる

もはやハイレゾ再生環境は身近なものに!

 以上、3回にわたってPC中心のオーディオ環境の構築について解説したが、1年前と比べてもその環境や製品の充実度など、かなり様変わりした印象。成長著しいとはこのような状態を言うのだろう。

 そして、ハードウェアの調整や、ソフトウェアの設定でも音が変化することがあるなど、いじり甲斐がある分野だ。

 これからPCオーディオをはじめるという方はもちろん、ステップアップを目指す方も、存分に楽しんでいただければと思う。

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