ツイートで盛り上がるとテレビ視聴率も上がり、逆に、テレビ視聴率が上がるとツイートも盛り上がる――こうした点に着目し、昨秋、米ツイッターは米調査会社ニールセンと手を組み、テレビ番組に関するツイートを測定する新サービス「Nielsen Twitter TV Ratings」を提供し始めた。米ツイッターはこうしたテレビのソーシャル解析を世界に展開しつつある。
米ツイッターが現地時間3月31日に公式ブログで公表した内容によると、広告効果やブランド力などを測るプログラム「Data of Now」で協業するカンター(KANTAR)との協力関係を強化。現在、両社で行っている英国とスペインを対象としたテレビのソーシャル解析を、北欧やロシア、アフリカ、東南アジアの一部に拡大する。
また、仏Mesagraphと英SecondSyncはともに米ツイッターに買収されたことを発表。両社はテレビのソーシャル解析に関するサービスを提供しており、これにより、米ツイッターが両社のビジネスエリアにまでサービスを広げようと画策していることは確実視できる。米ツイッターはほかにもGFKと提携してドイツとオーストリア、オランダに進出しており、イタリアやオーストラリアにも手を広げている。
日本では昨年12月にビデオリサーチと業務提携。今年の6月から「Twitter TV 指標」の提供を開始する予定だ。「Twitter TV 指標」は「ツイートの投稿数」「ツイートしたユーザー数」「インプレッション数」「インプレッションユーザー数」などで構成され、Twitter上でのテレビ番組への反応を測る指標となる。「テレビ視聴率×ツイート」の指標が今後、テレビ業界や広告業界に与える影響は大きいだろう。