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地上での応用も期待される宇宙医学の発展への貢献を目指す

JAXAとヤクルト、宇宙空間で乳酸菌を使用した免疫機能及び腸内環境に及ぼす影響を検証

2014年03月31日 21時17分更新

文● 八尋/ASCII.jp編集部

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ヤクルトとJAXAが生きた乳酸菌をISSに持ち込み、宇宙飛行士が毎日摂取する合同研究に合意

 ヤクルトとJAXAは、生きた乳酸菌を国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込み、宇宙飛行士が毎日摂取する共同研究を世界に先駆けて開始すると発表した。

 共同研究では、ISSに長期滞在する宇宙飛行士を対象にプロバイオティクス(ヤクルトの乳酸菌「ラクトバチルス カゼイ シロタ株」)を使用し、継続摂取による免疫機能および腸内環境に及ぼす効果の科学的検証を目標としている。

ヤクルトの乳酸菌「ラクトバチルス カゼイ シロタ株」

 JAXAは2007年より宇宙飛行士を対象とした医学研究や、生物全体を対象としたライフサイエンス研究などを実施してきた。微小重力や宇宙船内の閉鎖空間は過酷な作業環境で、免疫低下や骨密度低下などの人体リスクが報告されている。このような課題の対応策の1つとして、ヤクルトは2012年2月より国際ステーション「きぼう」に設立した「きぼう利用フォーラム」に参加し「腸内環境改善研究会」を発足。乳酸菌摂取による腸内環境の改善や免疫力の回復・維持について、宇宙での検証を目指して議論し、JAXAに共同研究を打診したことで共同研究の合意に至ったという。

 共同研究では、宇宙飛行士のパフォーマンスを最大限に発揮させるだけでなく、地上での応用も期待される宇宙医学の発展に貢献していくとしている。

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