イヤフォンと決定的に違うのは「ホワイトノイズ」の有無
ほぼ同じ効果は、ノイズキャンセルイヤフォンのスイッチをオンにし、音楽をプレイバックしなければ擬似的に実現できるだろう。しかし、音楽を増幅する目的も併せ持つノイズキャンセルイヤフォンは、モデルによってオーディオ回路の微小な「シャーッ」というホワイトノイズが聴こえる場合もある。
ノイズキャンセルイヤフォンは最終目的である音楽再生でこのノイズをかき消してしまうので問題は少ないが、音楽再生を目的とせずノイズキャンセルだけが目的のデジタル耳せんにはあってはならないことだ。
幸いというか、当然というか、デジタル耳せんはオーディオの再生回路を備えていない。そのため、ノイズキャンセル機能を動作させる電源スイッチをオンにしても、連続的なホワイトノイズは微小で、ノイズキャンセルイヤフォンほど聴こえることはない。
これは限りなく“静寂”に近い環境がほしいユーザーにとってはありがたい商品なのかもしれない。
そして、その静寂環境が必要かどうか、それを何に利用したいかは人それぞれだ。効果の程は別にして、プラズマクラスターやアロマディフューザーなどが限られた世代層やユーザー層に人気があるように、オーディオとは無縁のデジタル耳せんも癒やされたいユーザー層セグメントには大いにウケる要素は十分だ。静寂をアイデア創発に繋げたいハック大好き層にも歓迎されるかもしれない。
環境騒音のない世界を体験してみたい人に
極めて煩雑な考え事をしたり、創造的な取り組みをしている時に、周囲の騒音環境が極めて気になる人もいれば、周囲の環境はまったく関係しない人もいる。
そういう意味で“環境騒音がほぼゼロという世界”を経験はして判断してみる価値はあるかもしれない。
PowerPointで製品企画書を作ったり、エディターで原稿を書く時もずっと音楽を聴いたり、DVDムービーを横目で観ている筆者には間違いなく無縁だと思うが……。
今回の衝動買い
アイテム:デジタル耳せん(MM1000)
価格:
ヨドバシ・ドット・コムにて5229円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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