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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第8回

2位GyaO!と3位ニコニコ動画の訪問者数を足してもYouTubeには及ばない

圧倒的存在のYouTubeを追うGyaO!、ニコニコ動画

2014年03月10日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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YouTube>GyaO!+ニコニコ動画

 では、ここから動画サイトごとのシェアを見ていこう。ニールセン調べによる「2013年動画サイト日本におけるパソコンからの訪問者数TOP5」は下記の通り(参考URL/PDF注意)。

2013年動画サイト日本におけるパソコンからの訪問者数TOP5
順位 Webサイト 平均月間訪問者数
1位 YouTube 2720万3000人
2位 Yahoo!GyaO! 1208万2000人
3位 niwango 1009万1000人
4位 FC2 Videos 697万人
5位 Dailymotion 500万1000人

 1位と2位を比較すると、YouTube:GyaO!=約2:1。一方、2位のGyaO!と3位のニコニコ動画は差が少ない。GyaO!とニコニコ動画を足してもまだYouTubeに及ばない状態だ。ただし、これはパソコンからの利用のみを計測した結果であるため、ニコニコ動画などスマホからの視聴が多いサイトは訪問者数が少なくなっているので注意が必要だ。

 日本リサーチセンター調べ(2013年5月)によると、15~19歳まではYouTubeを79.2%、ニコニコ動画を31.9%の人が利用するなど、YouTube・ニコニコ動画共に15~19歳の利用が一番多いという。15~39歳まではYouTubeの利用率は7割を超えており、ニコニコ動画の利用も15~29歳までで約3割と利用率が高めとなっている(参考URL/PDF注意)。

VODサービスのシェアは?

 オンライン型レンタルビデオとも言われる、いわゆるVOD(ビデオオンデマンド)系サービスのシェアはどうなっているのだろうか。ニールセン調べの「日本国内の主なVODサービスのWebサイトの訪問者数」(2012年3月)では下記の通りだ(参考URL)。

日本国内の主なVODサービスのWebサイトの訪問者数(2012年3月)
順位 Webサイト 訪問者数
1位 GyaO! 1358万3000人
2位 楽天ShowTime 275万8000人
3位 Hulu 185万8000人
4位 バンダイチャンネル 114万7000人
5位 NHKオンデマンド 42万8000人
6位 フジテレビ on Demand 25万4000人
7位 第2日本テレビ 23万4000人

 1位のGyaO!と2位の楽天ShowTimeを比較すると、約5:1だ。話題だったHuluの日本での浸透率はまだ低く、GyaO!と比較するとまだ約10分の1に過ぎない。

 また、この調査には含まれていないが、ドコモのdビデオは執筆現在約450万人の会員を獲得しており、ソフトバンクのUULA(ウーラ)も100万契約程度あると言われている。日本のVOD市場は大きく状況が変わりつつあると言えるだろう。

米国でも圧倒的トップのYouTube!

 ここから、米国での動画サイト事情を見ていこう。

 ニールセンによると、2011年、ネット経由でのテレビ視聴増加に伴って約300万人がケーブルテレビを解約したという。従来どおり番組を放送時間にテレビで視聴する時間は月平均153時間、オンデマンド放送を含めた録画番組のテレビ視聴時間は同27時間という。インターネットでのテレビ番組視聴時間は月平均で24時間、また動画視聴時間は4時間、携帯電話での1ヵ月あたりの動画視聴時間は4時間となった。

 つまり、テレビ系視聴時間は合計180時間、ネット系動画視聴時間は32時間となる。つまり視聴時間を見ると、テレビ系動画:ネット系動画は約6:1というわけだ。日本に比べると驚くほどネット系動画の視聴が進んでいることが分かるだろう。

 comScoreによると、動画プロバイダーのユニーク視聴者数ランキング(2012年4月)では、米Google(YouTube)が1億5766万人で圧倒的なトップとなっている。続いて、2位は米Yahoo!(5360万人)、3位米VEVO(4948万人)、4位米Facebook(4430万人)。Amazonは8位(3016万人)、Huluは9位(2823万人)となった。1位YouTubeと2位Yahoo!は約3:1と、米国でもYouTubeの圧倒的強さが目立っている。

 なお、米国では最近定額制のVODにおいて、Huluではなく、Netflixが一人勝ち状態となっている。Netflixの加入者は、全国で4400万人を越えているという。

 動画サイトは浸透しつつある。動画共有サービス、VOD含め、今後新しいサービスや楽しみ方が普及していくのかもしれない。

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