テラスカイが企業のIT部門およびITシステム選定担当者に対して昨年末に実施した「2013パブリッククラウド利用動向調査」によると、複数のクラウドサービスを併用する「ハイブリッドクラウド」の割合が半数を占めた。
クラウドサービスの普及拡大が話題となっているなか、この調査結果から、単にクラウドサービスを利用するだけでなく、システムのニーズに応じてクラウドサービスを使い分けているという、ユーザーの動向がうかがえる。ハイブリッドクラウドがスタンダードとなりつつあるようだ。
そこで、どのようなシステムでクラウド化が進んでいるのか探ると、基幹業務システムのERPを自前の設備環境に置いているオンプレミスの割合は74%で、オンプレミスとクラウドの併用は12.5%、クラウドのみという割合は13.5%だった。今後、基幹システムをクラウドに移行する可能性については、84%が「可能性あり」と回答しており、前年の同様調査の71%から13ポイント増加した。
ERPのクラウド活用に関しては、「機能不足」や「運用コストの高さ」が障壁となっている傾向にある。しかし、クラウド移行については前向きな姿勢の企業が増えていることから、今後は、これらの課題を解消する形でのERPクラウドサービスがクラウド市場を活性化させていきそうだ。