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360度動画を撮れる「Freedom360」を解説

Oculus Riftが観光を育てる!? 「オキュ旅」Day2レポート

2014年02月28日 17時15分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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小島へのアプローチなど、360度撮影が大活躍!

 2日目は、訪れた場所の電波状況が悪くて生放送がうまくいかなかったこともあって、どちらかと言えば360度撮影のほうが活躍していた。藤山さんがFreedom360を掲げて、岩場から小島の頂上まで動いた映像や、廃墟を散策する様子を収めていた。

島の南方にある小島「インギャーマリンガーデン」に移動

生放送のために、オデコビジョンをテープで額にピタッ

360度は手持ちで撮影。日本舞踊の経験がある藤山さんだからこそ、すり足で水平移動してカメラの揺れを抑制できていた

一人は一脚持ち、もう一人はPC手持ちと、なかなか異様な光景でズンズン向かいます

頂上からの絶景を生放送しようとしましたが、やっぱり不安定でダメでした

ちなみにiPhoneのパノラマ撮影で撮ると、浜側はこんな感じ

海側はこんな感じ。絶景というのは多分お分かりいただけたと思うが、これを360度、自分の頭を動かして見られれば、より「おおおおっ!」という臨場感を味わえるだろう



そこから移動して、夕暮れに「喫茶いずみ」という廃墟スポットを散策。霊が出るという話もあるが、カメラには何かが映ったのだろうか……。ちなみに筆者は行く前に気分が悪くなってエクトプラズムが出そうでした(呪いではなく悪路の走行で酔ったため)



夜はたまたま宮古島に来ていて、放送を見ていた方をホテルにお招きし、Oculus Rift初体験をしていただきました。この様子も生放送したかったのだが、電波状況が悪くて断念。トホホ……


バイノーラル録音のスゴさをぜひ実感すべし!

 オキュ旅の理想は、撮影者が楽しんでる様子を映像や音に納めて、それを見て一緒に楽しもうというもの。その目的を達成すべく出発前にテストを重ね、機材を二重化して準備をしてきたのだが、やはり現場に来てみると生放送に「魔物」が住んでいた。

 特に悩まされたのは電波環境だ。例えば、海岸近くの道路までは電波が入っても、より景色のいい観光スポットまで動くと、高速なLTEが届かずに映像や音声がブツ切れになってしまうことも多かった。オデコビジョンはヘッドバンドに固定されたタイプの調子が悪くなったため、急遽、もう1台持ってきたものを基板のままガムテープで額に張り付けていた。

 オデコビジョンとバイノーラル録音の機材で装備がヘビーになってしまい、撮影者が撮ることに意識を集中せざるをえないというのも課題だ。カメラとマイクを装着し、一人旅の最中にポチッとボタンを押せばOKという、スマートフォンで生放送をするぐらいの気軽さが実現できると、よりコンテンツの魅力が高まるはず。それに機材が増えるほど、その分、トラブルが起こる可能性も高くなる。ガジェットに慣れているGOROmanさんなら別のやり方を考えられるかもしれないが、まだまだ一般の人が気軽にというレベルにまで操作性は達していない。

 とはいえ現状でも、オキュ旅ならではのよさは再確認できた。バイノーラル録音は、普通のヘッドホンでも聞けるため体験できた視聴者が多かった。音の臨場感が異様に出たり、誰がどこで話しているのかが分かりやすかったというメリットについて「これはスゴい!」と確認できたと思う。リアルタイムでの配信は回線が細いため難しかったが、1280×720ドットとニコ生で配信するより高画質なオデコビジョンの映像も録画していたので、そちらでも面白い体験ができるだろう。

1日の疲れを好物の唐揚げで癒すGOROmanさん

 現在も進行中のオキュ旅は、Twitterのハッシュタグ「#ocutabi」でたどれる。残す1日でどんな映像が撮れたのか。今回の旅で得られた配信のコツは何だったのか。最終回となる次のレポートでは、3日目の様子と2人の感想をまとめていく。



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