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Web API時代のDJのDはデベロッパーのD。

2014年02月25日 02時40分更新

松下 康之/アスキークラウド

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ハッカソンで配布されたTシャツ。地図は原宿~青山エリア。

ハッカソンで配布されたTシャツ。地図は原宿~青山エリア。

 2014年2月21日のオープニングパーティから23日の15時まで音楽をハックするハッカソン、【Music Hack Day Tokyo 2014】が原宿で開催された。このイベントは、SpotifyGracenoteSoundCloudThe Echo NestMusiXMatchなどの音楽に関連するWebサービスを展開している企業等がスポンサーとなって「音楽をハックする」という目的を達成するために約150名の参加者がひたすら開発をし続けるというものだ。

イベントの告知ページ:http://musichackdaytokyo2014.peatix.com/

 会場に集った150名の参加者はプログラマー、デザイナー、プランナー、音楽業界の関係者など様々だ。そしてスポンサーである海外からのゲストを入れると結構な割合で日本人と海外から参加者が混ざっている。英語がさほど喋れない参加者も果敢にSpotifyの担当者に話しかけてAPI Keyを入手し、開発に励んでいたようだ。

スポンサーのSpotifyとGracenoteのステッカー。

スポンサーのSpotifyとGracenoteのステッカー。

 今回のイベントの主催者としてEcho Nestのコンサルタント、福山泰史氏に話を伺った。「今回のイベントでは新しい音楽の楽しみ方を見つけられるのではと期待しています。これまでのリスナー、アーティスト、レーベルだけではなくこれからはデベロッパーが音楽を変えていく大きな役割を担うのではと思います。そういった意味でこのような場所で興味を持ってくれるデベロッパーが参加してアイデアを出しあうことに大きな意味があると思います」と語る。

The Echo Nestの福山氏。徹夜明けでちょっと辛そう。

The Echo Nestの福山氏。徹夜明けでちょっと辛そう。

 実際にハッカソンで作られたデモやサービスなどを体験してみると単に音楽を操作する方法としてスマホを活用する、音楽をビジュアライズするといった方法論に留まらず、どうやって自分が好きな音楽を発見するか?音楽の趣向をシステム的に解析して、自分の好みに近い音楽を見つけるか?というテーマを追求していたチームもあり、今や溢れるばかりの音源をどのように発見するのかというのは、インターネットと同様の情報の氾濫という問題点に行き着いていることが理解できる。これはGracenoteが新サービス、Gracenote Rhythm(https://www.gracenote.com/rhythm/?language=ja)で最大の目標にしていたテーマに近い。

音源に合わせてTypographyを変化させるアプリのデモ。

音源に合わせてTypographyを変化させるアプリのデモ。

 その意味では音楽を切り刻み、繋いで同期させることで新しい音楽の楽しみ方を創造したターンテーブルDJと同じことをインターネットとWeb APIで実現しようとしているのが垣間見えたイベントであった。リスナーとアーティスト、レーベルそれにデベロッパーによって新しいサービスやアプリケーションの芽は確実に育っていると言えよう。次回以降、アーティストやレーベルがもっと積極的に参加すれば、より意外性のある新しい発想のサービスやアプリケーションが出てくるだろう。

 既にSpotifyの日本上陸も秒読みに入り、欧米の音楽業界がダウンロード型の音源販売からストリーミング型に移行しつつあるなか、リスナーとデベロッパーが新しい試みの一歩を踏み出した。あとから振り返ればそんなきっかけになるイベントだった。新しい時代のデベロッパーがWeb APIを活用してこの6年前の衝撃の作品を超える何かを生み出せるだろうか。

吉幾三×Capsule×DaftPunk×BeastieBoys StarrySky – IKZOLO:http://youtu.be/baSDFqTuIKM

より詳しいハッカソンの内容に関しては音楽ブロガーのジェイ・コウガミ氏のサイトを参考にされたい。
http://jaykogami.com/2014/02/6216.html

また参加者として実際にハックを行ったビルボードジャパンのブログ記事も参考になるだろう。
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18283

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