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25周年を迎えるシトリックスが2014年度の事業戦略を説明

モバイルワークスタイル実現の一点突破を目指すシトリックス

2014年02月20日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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2月19日、シトリックス・システムズ・ジャパンは2014年度の戦略説明会を開催した。2014年の戦略の中心を「モバイルワークスタイル」に絞り、場所にとらわれない仕事環境「モバイルワークスタイル」の提供に全力を注ぐという。

25年目のシトリックスは新しいワークスタイルに挑戦

 今年25年目を迎えるシトリックスは、当初リモートアクセスからスタートし、その後数多くの企業買収を経て、仮想化やネットワーク、コラボレーション、クラウド、モバイルなどの分野にビジネスを拡大している。

 事業戦略説明会で登壇したシトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長のマイケル・キング氏は、2010~2012年多くの顧客が話題にしていたのは「VDI」だったが、同社はそれを「デスクトップ仮想化(Desktop Virtualization)に言い換えたと説明した。キング氏によると、ポイントソリューションであるVDIは戦術的な価値しかないが、複数製品で提供されるデスクトップ仮想化はより戦略的な価値を生み出すという。

シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長 マイケル・キング氏

 そして、2014年に同社が注力するのが、いつでも、どこでも、どんな端末でも業務を快適に進められる「モバイルワークスタイル」だ。シトリックスの考えるモバイルワークスタイルは、単にモバイルデバイスを使うことではなく、業務のモバイル化、業務環境の再設計、業務フローの最適化などにより、働き方そのものを変えることを意味する。会社に行って仕事するという従来のワークスタイルではなく、テレワークや在宅勤務、個人裁量型の勤務形態、子育て・介護支援型勤務のほか、モバイルデバイスを使った営業の活性化、あるいはデスクトップ仮想化による海外勤務でのITデプロイ、あるいは短期間でのプロジェクト型の勤務などの新しいワークスタイルだ。

 これを実現するためには、場所にとらわれない仕事環境を目指すモバイルワークスペースが必要になる。モバイルワークスペースではデスクトップの提供はもちろん、アプリケーションのモバイル対応やクラウドやオンプレミスでのデータ同期、アプリケーションストアなどが提供される。

 このモバイルワークプレイスにより、エンドユーザーに自由度の高い利用環境を提供するだけではなく、IT部門によるコントロールやセキュリティの適正化を促すという。この分野でリーダーシップを確立するのが、シトリックスの戦略。XenAppやXenDesktop、XenMobile、NetScalerなどのポートフォリオを完全に統合し、他社にはない付加価値を提供できるという。

シトリックスが考えるモバイルワークスペース

モバイルワークスタイル導入の障壁をいかに崩すか?

 とはいえ、「働き方を変える」ためには、いくつもの障壁がある。たとえば、コンプライアンスやセキュリティに厳しい企業は、BYODやモバイルデバイスの導入自体に慎重だ。とはいえ、従来型のMDMの発想でモバイルデバイスに制限をかけていくと、逆に働きにくくなる。

 モバイルビジネスの開発を進めるシトリックス・システムズ・ジャパン 事業開発本部長 伊藤利明氏は、「会社で貸与しているデバイスのApple IDをIT部門が管理している会社の場合、OSのアップデートも、アプリケーションのインストールもできない。結局、使いにくいため、エンドユーザーがデバイスを返却するようなケースも出ているようだ」とモバイルデバイス導入の難しさをこう語る。

シトリックス・システムズ・ジャパン 事業開発本部長 伊藤利明氏

 こうした課題に対して、シトリックスとしてはどう対応していくのか? 伊藤氏は、「まずモバイルワークスタイルを自らで実践し、外部に公開しています。人事制度に関心の高いお客様には、弊社の人事担当がプレゼンテーターになり、在宅勤務やモバイルワークの取り扱いについて説明しています」と取り組みについて語る。実際、同社はペーパーレス化やBYODの導入、残業時間の削減などでテレワーク推進賞・奨励賞を受賞。また、先日の大雪で交通機関が完全に麻痺した山梨県で勤務している社員は、急遽在宅勤務に切り替え、問題なく仕事を継続しているとのことだ。

大雪で交通機関が麻痺しても、業務を継続できた例を披露

 さらに、昨年開設されたEBC(Executive Briefing Center)でもモバイルワークスタイルの実用例を披露しており、顧客やパートナーに対して強いアピールになっているという。

 ワークスタイルの変革は災害対策やグローバル化といった企業の課題に加え、労働人口の減少、少子化、介護世代の増大などマクロな日本の課題に関わってくるため、同社の取り組みは今後も注目を集めていきそうだ。

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