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T教授の「戦略的衝動買い」 第282回

いろんな使い道を模索!? リコーの360度カメラ「THETA」を衝動買い!

2014年02月19日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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THETAの“死角”を調査してみる

 さて、本体をデスク上に置いて360度全天球を撮影できる素晴らしいTHETAではあるが、自分の“足の裏”(THETAを設置した見えない部分)の撮影は不可能だろうということで、暇にあかしてTHETAが撮影できない“死角”をチョット探ってみた。

THETAの撮影できない死角を探すために、文字と絵で埋まっているA4用紙の中央にTEATAを立てて撮影してみた

THETAの撮影できない死角を探すために、文字と絵で埋まっているA4用紙の中央にTEATAを立てて撮影してみた

実際に撮影した雰囲気はこんな感じ……

実際に撮影した雰囲気はこんな感じ……

 A4用紙ほぼ全面に手書き文字とグラフで埋まっている紙を下敷きにしてTHETAを設置、その状態でシャッターをリモートで切って、実際の撮影結果で、どの辺りの文字やグラフが撮影できないかを調べてみた。

おおよそ、マーカーで黄色く塗った部分が撮影できない“死角”だった。簡易的に雰囲気を知る程度で試しただけなので、距離によっても誤差はあるかもしれない

おおよそ、マーカーで黄色く塗った部分が撮影できない“死角”だった。簡易的に雰囲気を知る程度で試しただけなので、距離によっても誤差はあるかもしれない

 結果、THETAでは、至近距離では自分の足の裏プラスその周囲、そして超広角180度を撮影した2枚の写真を繋ぐ部分が怪しそうな雰囲気だ。厳密にあと何度か調べればそれはそれで楽しい暇つぶしかもしれないが、THETAはそんなあら探しをする商品ではないだろう。たった一回のシャッターで周囲360度の全天球を撮影できる発想は素晴らしい。

丈夫で安定度は高いが、大きなコンパスの三脚は写り込んでしまうのでTHETAには向かないだろう

丈夫で安定度は高いが、大きなコンパスの三脚は写り込んでしまうのでTHETAには向かないだろう

一脚は理想的な撮影スタンドの1つだが、自立できないことが最大の欠点だ。自立型一脚を選ぶ場合は、横に出っ張る固定足の小さな製品を選びたい

一脚は理想的な撮影スタンドの1つだが、自立できないことが最大の欠点だ。自立型一脚を選ぶ場合は、横に出っ張る固定足の小さな製品を選びたい

 残念ながら撮影者自信も被写体から逃れられないTHETAでは、誰もが思いつく三脚を使っての撮影も、どう見ても主役ではない三脚もそれなりに写ってしまう。一脚を使うのも名案だが、今度は自立しないので常に人が手で持つことになる。天高く手をさし上げて高い位置からの撮影が目的ならそれなりの効果はあるだろう。

高い位置からのTHETAの撮影には、軽々と手で持てる一脚は効果が大きいだろう

高い位置からのTHETAの撮影には、軽々と手で持てる一脚は効果が大きいだろう

 イメージ的には結婚式でのクライマックスであるケーキカットの場面で、背の高いウェディングケーキのてっぺんにTHETAを設置して撮影したら面白いかもしれない。

地表30cm以下のこういう使い方は誤解を招きやすいので注意が必要だ

地表30cm以下の、こういう使い方は誤解を招きやすいので注意が必要だ

 また、充電しながら使えるようになれば、死角を忘れられる天井に逆さまに固定するのもいいだろう。一脚を使って高い位置からの撮影は問題ないかもしれないが、地雷探知機のように、地表30cm以下に位置する仰角30度近辺のTHETAはご法度だ。(^_^;)

デジタル一眼のサブカメラとしても便利!?

一見おバカな使い方だが、いろいろな思考が生まれてくるのがTHETAの素晴らしいところ

一見おバカな使い方だが、いろいろな思考が生まれてくるのがTHETAの素晴らしいところ

 筆者はTHETAをある特殊な接続パーツを入手してミラーレス一眼のアクセサリーシューに取り付けてみた。これは、建築現場や展示会、アート作品の個展などで、フォーカスを当てる目的の被写体だけをミラーレス一眼で撮影し、その時の周囲360度の状況を同時刻にTHETAで撮影することを想定して考えたお遊びだ。

 THETAは確かに個人が使っても楽しい新発想のデジタルカメラだが、従来からあったものと組み合わせて活用することでビジネスシーンでもより楽しい便利な使い方が思いつく商品だ。

 中には昨今のデジカメと比較して解像度の低さを嘆くユーザーもいるが、360度全天球環境写真がSNSと連携したり、従来のデジカメとのコラボレーションを工夫すれば十分だ。

 本来、カメラは「今」という時間を切り取って記録に残す道具のはずだが、THETAは自分も含め、その同時刻に、気にもとめなかった周囲の状況や関係性を同時に切り取ってしまうという、今までにないインパクトが商品価値だ。

 技術革新でいずれは登場する高解像度技術を待って市場投入を先送りするというおバカをしなかったのは英断だ。

 残念ながら、筆者は発売開始日にいつものようにTHETAを衝動買いしなかったという大ボケをかましてしまった。

■Amazon.co.jpで購入

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:RICOH THETA

価格:ヨドバシカメラにて4万4800円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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