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World of Tanksの世界へパンツァー・フォー 第11回

前編:フランス ソミュール戦車博物館 探訪記

880両収蔵の戦車博物館に行って戦車にまみれてきた!

2014年03月14日 18時00分更新

文● 大塚正諭 撮影●大塚正諭

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「シュナイダーCA1」 フランスが1916年に製造した初の国産戦車。武装は75ミリ榴弾砲とホチキス重機関銃が2丁で、車体前部に飛び出しているのはワイヤーカッター。戦車と言うより、歩兵支援の装甲車みたいな運用が中心だった模様

いざ博物館へ!

 博物館入口で出迎えてくれたのは第2次世界大戦中、連合軍の主力戦車として活躍したM4シャーマンとフランス軍現用の戦車ルクレール。周辺にもフランス開発のAMX系列と思われる車両が数両置かれている。

 もちろん初めて見る車両なのでじっくりと見たい所だが、まずは館内へ。受付カウンターがあるので、そこで入場料を支払う。入場料以外にも撮影料があるので、入場料を支払う際に必ず「写真を撮る」と申告する事。簡単な英語なら受付の係員に通じるので「Take Photo」と言えば問題ない。

 チケットとパンフレットを受け取ったら、展示ホールへ。最初はルノーFT17シュナイダーCA16ホチキスH39ルノーB1bis等の第1次、第2次大戦で使われたフランス戦車コーナー。

「サンシャモン」 シュナイダーと同様、1916年に生産された戦車で、75ミリ野砲とホチキス重機関銃を4丁搭載。その外観は突撃砲の様で、車体上部と前面の傾斜した装甲は敵から投げられた手榴弾を滑り落とすために設計された

「ルノーFT-17」 戦車らしい姿をしているFT-17は1917年に開発された。武装は37ミリ戦車砲もしくはホチキス重機関銃を搭載し、このタイプは機関銃搭載型。自動車メーカーのルノーが生産したとあって、安価かつ大量に生産された事もあり、アメリカにも輸出された。日本にも大正時代に輸入され、その後の戦車開発に大いに役立った

「FCM36」 FCM36は1936年に歩兵支援用の軽戦車として開発され、短砲身の37ミリ砲を搭載。総生産数は約200両と少なく、多くの車両が第2次世界大戦で失われ、またドイツ軍に鹵獲された車両の一部は自走榴弾砲や駆逐戦車に改造された

「ソミュアS35」 サイズ的に中戦車と言えるのがソミュアS35。速度を重視した騎兵戦車として開発され、47ミリ戦車砲、時速約40キロと当時としては最高性能を誇る戦車だった。しかし、生産コストの高さから約400両の製造に留まっている

「ルノーB1bis」 マイナーなフランス戦車を有名にしたとも言えるのが、ルノーB1bis。アニメ「ガールズ&パンツァー」で風紀委員で構成されるカモさんチームが使用したことにより、一躍その名が知られるようになった。上部ターレットの47ミリ砲、車体前部に飛び出した形で付けられた75ミリ砲は強力で、また装甲の厚さから大戦初期はドイツ軍を大いに苦しめた

「オチキス25ミリ対戦車砲」 フランスが開発した小型の牽引式対戦車砲。25ミリと口径は小さいが、そのサイズから陣地等に隠ぺいするには最適で、待ち伏せ攻撃などに用いられた

「パナール AMD178装甲車」 偵察用装甲車として25ミリの機関砲を搭載。車体はリベット留めで、旧式感があるものの、全体的な性能は高かった。現代における同様の装甲車の先駆けとも言える1台

なぜソミュールに?
 ソミュール戦車博物館に行くきっかけとなったのは、2009年6月に開催されたフランスのReims(ランス)にある空軍基地の航空ショーに行く目的で約1週間渡欧した際、現地合流の友人から教えてもらった事。

 欧州にある戦車博物館ではドイツのムンスター、イギリスのボービントンと同規模の大きい所という事もあり、足を運ぶ計画を立ててみる事に。フランス語、英語も満足に話せない自分が果たして無事に行く事が出来るのか、少し心配になったのはいい思い出(笑)。

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