アスキークラウド3月号(1月24日発売)の記事「今度こそ和解なるか 特許侵害訴訟は調停へ」という記事で触れているように、スマホ関連の特許を巡って長引く訴訟への対応におわれる米アップルと韓国サムスン電子。米グーグルも同様の対策が求められているが、このほど、米グーグルと韓国サムスン電子は特許のクロスライセンス契約を締結したと発表した。
韓国サムスン電子の発表によると、広範にわたる特許技術やビジネス特許においてクロスライセンスを締結。両社間での訴訟の可能性を減らす一方、互いに協力関係を築くことで技術革新に注力していく、いわば互恵的な合意に至ったことを強調している。既存の特許だけなく、今後、10年間に出願するものについても対象となり、両社にとっては技術開発の相乗効果を長期的に得ることができる。
スマホやタブレットではグーグルのアンドロイドOSとサムスンのギャラクシーシリーズ、ノートPCではグーグルのクロームOSとサムスンのクロームブック――すでに密なつながりを持つ両社の関係強化は、対アップルへの競争力が高まることを意味する。ノートPCの分野でさらに言及すれば、アスキークラウド3月号の記事「アマゾンで分かった マイクロソフトの凋落」にあるように、シェアでウィンドウズパソコンを追い始めたクロームブックの勢いが増す可能性も高まる。