5万円でハイレゾ音源をスピーカー再生
ミニコンポタイプのオーディオ機器
ハイレゾ音源を楽しむなら、ヘッドホンで聴くだけでなく、スピーカーから音を出して楽しみたい。ハイレゾの魅力のひとつである音の広がりや奥行きがよりよく楽しめるからだ。
すでにオーディオ再生システムを持っている人ならば、ハイレゾ対応ウォークマンなどを組み合わせて楽しめるが、自分専用にオーディオ装置を揃えたいという人もいるだろう。そんな人に適しているのが、必要な機器がセットになったミニコンポタイプのモデル。必要な機器をあれこれと選ぶ必要もないので使いやすい。
ミニコンポはオーディオ機器の定番アイテムのひとつだが、現在ハイレゾ対応モデルが続々と登場しており、当然音質にこだわった本格派も増えている。
その代表的な存在がパナソニックの「SC-PMX9」(最安価格は4万円台から)だ。DLNAを利用したネットワークオーディオ再生機能を持ち、FLACやWAVのハイレゾ音源の再生に対応している。
ネットワーク接続は有線に加えて無線LANにも対応しているのでワイヤレスで使えるのも便利。さらにはAirPlayやBluetooth機能も持つので手軽なワイヤレス音楽再生も楽しめる。しかも、ミニコンポだから、CDやFM/AMラジオの再生も可能と機能はかなり充実している。
一番の特徴は音のよさだ。スピーカーは3ウェイ構成となっており、周波数帯域も45Hz~90kHz(-10dB)とハイレゾ音源の超高域再生に対応。ミニコンポらしからぬ落ち着いた品のいい再生音で、中高域をみずみずしい音で再現する。
また、低音の伸びもなかなかのもので、ドシンドシンと派手に鳴るタイプではないが、オーケストラの大太鼓やホルンなどの低音楽器も力強い音で再現できる。ロックやポップスも音の出足が早いため、リズムが気持ちよく、ノリのいい音になる。
ミニコンポの音なんて、と筆者自身もちょっと甘く考えていたのだが、このモデルの音はかなりレベルにある。ハイレゾ音源をはじめて聴くという人にとっても、この音質ならハイレゾ本来の音楽の表現力の豊かさをしっかりと味わえるだろう。
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