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Google PageRankを初期化(リセット)する方法 - 被リンク評価をゼロにする

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2014年01月23日 08時11分更新

記事提供:SEMリサーチ

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次世代パーソナルサービス推進コンソーシアムと情報大航海プロジェクトの事例でも示した通り、特に官公庁のサイトや人気サイトに使用されていたドメインの契約を解除する場合、それを再取得された場合のリスクを十分に検討したうえで対応しないと、第三者に悪用されることになります。先の事例では、次世代パーソナルサービス推進コンソーシアムがドメインを変更した時に、旧ドメインにリンクを向けているサイトを洗い出して、1つ1つのサイト管理者に修正依頼をすれば問題は回避できました。あるいは、情報大航海プロジェクトのサイト管理者が定期的に外部へのリンクの状態をチェックする規則を設けていても良かったかも知れません。

本当は一旦取得したドメインは永続保持し続けることが理想ではありますが、現実的にそれが難しいということも理解できます。ならば少なくとも、ドメインの契約を解除する際には、そのドメインに付与された検索エンジン(Google、Bing)からの評価をリセットしたらいかがでしょうか。つまり PageRank をゼロに戻してから手放せば、少なくとも悪意ある第三者による再取得→攻撃サイトの設置→旧サイト名称で上位表示してユーザーを誘導といったコンボを回避することができます。


PageRankを初期化する

PageRankをリセット(初期化)する、ドメインに紐づけられたプロパティを初期状態に戻すことは可能です。こうした『中古で出回っているドメインを再取得して、ターゲットサイトの検索順位上昇に活用する』という、あまりよろしくない(グレーな)手法が欧米で流行ったこともあり、Google はサイトが第三者に渡った時に(旧所有者時代に積み重ねられた)評価が継承されないように処理しています(いろいろと抜け道はありますが)。言い換えれば「このドメインは所有者が変わっちゃったよ!」ということを Google に明確に意思表示すれば、自動的に Google はそのドメインの評価を初期状態に戻してくれるわけです。

本記事では、どのサイト運営者でも実施しやすいであろう PageRank リセット方法を2つ(基本と応用)紹介します。皆さんのサイトの状態によって上手くいかない場合がありますので、その場合は別の方法をお試しください。

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過去に実施した様々な実験や事例に基づいて、一定の効果が認められた方法を紹介していますが、100%成功することは保証できませんので、皆様の自己責任でお試し頂きますようよろしくお願いします。
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方法(1)基本:全ページをハード404(404 Not Found)にする

オーソドックスな手順です。インターネットに公開しているコンテンツをサーバから削除した上で、どのURLにアクセスしてもハード404(サーバが 404 Not Foundを返す)ようにして下さい。それを半年~1年ほど放置しておきます。Googleに『このサイトには、もうコンテンツは何も存在しない、Not Found である』と明確に伝えるようにします。Google はどのページにアクセスしても 404 Not Found を返すドメインは、一定時間経過後に PageRank をゼロに戻す(ドメインに紐付けられたプロパティ(≒評価)を初期化)措置を行います。

PageRankリセットの確認方法は、GoogleツールバーのPageRank値で確認する方法、あるいは site:example.com で検索結果に表示されなくなる、またはインデックス済みページが著しく減少することを確認する方法があります。前者の PageRank ゼロで確認することがベストですが、残念ながら両者ともに確認するまでに非常に時間が掛かります。ツールバーPageRankのデータ更新が希であること、ページのインデックス落ちもサイト規模によって時間を要するためです。個人的には最大2年間という期限を設けて、2年後にドメインをリリースしています。

ポイントは、ハード404、サーバ側のレスポンスで 404 Not Found を返すことです。中途半端に 500 Internal Server Error や サーバが応答しないだけの状態にすると、Google が「また今度来よう」と考えていつまで経ってもインデックスに残ってしまう場合があります。


方法(2)応用:Apache の初期設定ページをルートに設置する

応用編です。Webサーバの Apache の設定を行った時に作成される初期テストページを使います。Apacheの初期テストページとは、"This page is used to test the proper operation of the Apache HTTP server after it has been installed." 云々が書いてあるあのページです。

この方法は必ず成功するわけではありませんが、方法(1)よりも短期間でGoogleインデックスから消滅します。過去に検証した限り、比較的小規模なサイト(目安として、公開時のツールバー PageRank が4以下、被リンク数 5,000本以下レベル)ではこの方法が有効だと思います。

方法(1)と同様に全ての公開コンテンツを削除して、404 Not Found を返すようにしたことを確認した後で、ルート(example.com)にこの初期テストページを設置しておき、数ヶ月放置します。こちらの方法を利用した場合は、ツールバーPageRankがグレー表示に変化する※ので、緑色表示からグレー表示に変化したことをもって初期化確認が可能です。

※ 全てのケースでグレー表示になるのか未確認。後述

なぜ Apache 初期テストページを Google に見せ続けると PageRank がリセットされるのか疑問に思われる方がいるかも知れません。私も明確な理由はわからないのですが…おそらく、初期テストページが出てくる時というのは、そのドメインが新たな所有者に渡り、サーバ公開の準備が行われていると推定できるからだと思われます。言い換えると、うっかり何らかの設定ミスで Apache 初期テストページが出てしまい、それに数日間気付かないと PageRank がリセットされる危険性があるということです。実は私は、そのミスをしてしまったことがあり、PageRankをゼロに戻してしまった経験をしたことがあるのですが、その失敗からこの方法を学ぶことができました。

注意点があります。『PageRankをリセットする』という作業をすること自体が希であり、どの程度有効なのか、私もよくわかりません。しかし、2009年~2011年では10件ほどこの方法でリセットできましたが、完了までに要する時間はまちまちでした。最短5日(グレー表示変更)です。2012年に行った1件の実験は上手くいきませんでした。未だかつて私と同じ実験をしている人に巡り会ったこともなく、情報が不足していますので、原則は1年ほど放置の方法をお勧めしておきます。


「ドメイン所有者が変更になった」ことをGoogleに伝えるベストな方法

要は、『このドメインの所有者は変更になりました』(だから過去の評価をリセットすべきです)というシグナルを Google に渡してあげれば良いのです。あるいは中古ドメイン市場で取引している人たちが、PageRankを維持して新所有者に渡すために行っていることと「逆のこと」をすればいいわけです。例えば…

セキュリティを脅かすサイトになりすまして Google から排除してもらう、ブラックハットSEOホイホイで彼らをおびき寄せてドメインを汚染してもらう、自分のドメインにリンクを張っている主要なサイト運営者に連絡してリンクを削除してもらう、一瞬だけアダルトコンテンツを掲載して明確に所有者が変更になったことをアピールする、等、方法はいくらでもあります。こうした方法を羅列すると、最初に紹介した方法が妥当だということがわかるでしょう。


まとめ:(1) 移転告知→(2)リセット→(3)ドメイン契約解除

一般的に、移転告知を経た後にそのままドメイン契約を解除してそのままリリースするから、SEO目的の悪い人たちに再取得されてスパムに活用されてしまうのです。リリースする前に、1年ほどドメイン契約を延長して、その間にリセットしてしまえば、仮に第三者に取得されて(悪用されても)被害は最小限にとどめられるはずです。


【補足】 ドメインの契約期限切れ状態がしばらく続き、前所有者の契約終了日と新所有者の契約日の間に一定以上の空白期間(所有者なし)があれば、Google PageRank は初期化されます。 Google がドメインプロパティの変更を検出できるからです。

しかし本件は、悪意ある第三者によるドメインの悪用を阻止するために『""ドメイン契約期間中""に PageRank をリセットする』方法を紹介しています。「こんな面倒くさいことしなくても""ドメイン契約解除すれば良いだけ""」というのは論点がずれています。

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